やや出遅れたスタートを切った私だったが、毎回、毎回、丁寧にアースタッチを決め、ナントカ10連チャンまで引っ張る事に成功した。
1時間ちょっとで10回めのアースタッチを決めた私は、右手指をほぐしてながら考えていた。
権利1回で約2千発として計2万発、あいだの連チャン取りでの使用分を差っ引いても5万円弱(当時は、2.5円換金が主流だった)は出てる。
午前中のマイナス3万円を考慮すれば、やっと宿代が出た程度ではあったが、私の気持ちは午前中とは打って変って晴れやかだった。
時刻は午後3時半。
今からでも追い駆ければ、十分皆に追いつける。
赤髪が1人突出している様だが、ザッと計算して皆の平均収支は1人・プラス7~8万円といったところだろう。
朝一からの出来レースで打っていれば、この時間ならタクミにせよヨシローにせよ10万円のラインは余裕で超えているはずなんだが、今一つ届いていない。
もう後10連チャン欲しい!
そうすれば皆に追いつける!
・・・たかが10連チャンぐらいで何を、と思われるかもしれない。
私も勝手知ったる地元でなら、そう思ったろう。
しかし、いくら話のついた状態とは言っても、知らない土地での攻略というのは想像以上にやり難いものなのだ。
事実、タクミほどの腕のある人間がココまでで2回も飛ばしてる。
なんとかもう一発長打が欲しい!
ここ2週間ほどズッと部屋にこもりっぱなしで、その上ホテルにまで実機(パワフルの台)を持って来て練習したんだ。
(その甲斐あって、平均15連チャンまでは引っ張れるようになっていた)
せめて、後5つは欲しい!
私は再度、気持ちを引き締めてハンドルを握った。