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僕は歩く。

girl

叫び暴れる気持ちは頭の奥に押し込めること、それが大人の所作と理解していながらも、堂々巡りをしている苦悩の因子には気が付かないふりをして、皆それぞれ浮き沈みのある事情を抱えながら生きているんだね。

実のところ物事はいたってシンプルなんだ、きっとそうだ。

どうしようもない気持ちは押入れの中にせっせと詰め込み、前を向きながら歩いていく。重心の取れないおもみは、時に崩れてくることもあるだろうけど、仕舞うのが面倒になり、散らかって収拾がつかなくなったらまた考えればいい。きっと解決すべき時は今じゃないと思うんだ。

優しい言葉や甘い囁きは好きじゃない。その場しのぎの温もりというのはすぐに消え失せてしまう性質のものだから。

この先、うまく笑えないことや、四方を塞がれてしまうこともあるだろう。その時は、徐にぼっこり穴を開け、そのまあるい明るみから顔を出して、辺りを窺ってみるよ。何が見えるのかはその時までのお楽しみ。

緩やかに流れる季節は少しもどかしく、いつまで経ってもわからないことだらけで街の明かりにさえ苛々することがあるけれど、気持ちを落ち着かせ、のんびり日々を過ごしていく。きっと、先を急ぐから色々なことを見逃し、届かぬものを欲して叶わぬ夢を見てしまうんだね。

エアプランツが空気中の水分を吸収し、永らくように。

投げ放ったフライが水面に浮かび、みなわに身を寄せながら、ただ漂うように。

それを見守りながらひとの幸せを願い、多くは望まないことにするよ。それもまた自分の幸せ。そうすることによって、損なわれない気持ちというものを知り、本当に大切なものを手に入れられるような気がするんだ。

どこかで奏でられた優々たる光が水面にキラキラと反射しているのを見つめながら、いつかキミとともに下した決断を反芻するのだろう。
川のせせらぎ。
それが手に入れた幸せだったのだと。

願わくばこのこころ。

穏やかにこの世界を生きていく。