自然言語と数学の違い | 気まぐれ社労士の徒然日記

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2015年11月に社労士試験に合格。2016年5月より、社労士登録、8月に開業登録。自分の興味の赴くままに日記を書いています。

今日、野球殿堂150年を記念して、プロ野球の23歳以下の選手で編成されたチームと社会人・大学生で編成したチームの記念試合が行われました。
 
23歳以下ということで、プロ側はU-23という言い方をしています。
一例として、北海道日本ハムファイターズの清宮幸太郎選手は23歳でプロ側のチームに参加しています。

 

 

しかし、厳密に言うと、これは変ではないかという気がしています。

under ~ という場合、~未満という意味になります。

そういう意味では、本来であればunder 23は23歳未満、すなわち22歳以下でなければならないということになります。

とはいえ、under 23といえば23歳までは大丈夫と思ってしまう言語もあるのでしょう。

サッカーでも、under 23といえば23歳までということになっているので、スポーツの世界ではそれで通用しているということになります。

 

今回言いたいのは、under 23なら23歳の選手が出てはだめだろうということではないのです。

自然言語の世界と数学の世界では不等号の使い方が微妙に異なってるんだなということです。

 

その例として、「…は~以上でも以下でもない」という表現を上げたいと思います。

ここで、…をm、~をnと置き換えます。

まず、mがn以上ではないということは、mはnより小さいということですから、m<nとなります。

なおかつ、mがn以下ではないということは、mはnより大きいということですから、m>nとなります。

ですが、m<nとm>nは同時には成り立ちません。

「…は~以上でも以下でもない」という表現は、…は~でしかない(数式で言えばm=n)ということですが、もしこれをフレーズを生かしたまま自然言語で数学的に表現するとすれば、「…は~超でも未満でもない」ということになります。

 

しかし、これでは自然言語としては不自然です。

そのため、「…は~でしかない」という表現をするのに「…は~以上でも以下でもない」というようになったのでしょう。

 

非常に細かい話ですが、こういう差を見つけると、自然言語と数学の違いが判って面白いなと思います。