今日、中止になった千葉ロッテマリーンズ対読売ジャイアンツの試合が終了し、今年の交流戦は終了。
結果、パ・リーグの6チームは全て勝ち越し、セ・リーグは広島東洋カープが9勝9敗のタイに持ち込んだものの他の5チームは負け越しになってしまいました。
このことについて、指名打者制があるからパ・リーグのチームの方が勝ち越しているんだという意見もあります。
確かに、9番打者でも野手なので投手も気が抜けないですし、指名打者制であればピッチャーの調子が良ければ自チームのチャンスでピッチャーが打席に回ったときに代打を出さなくて済みます。
その結果、ピッチャーは純粋にその時の調子だけを考えて継投することができます。
恐らく、この辺りがセパの差になっているところはあるでしょう。
セ・リーグは長らく指名打者制の導入ができずにいます。
少なくとも、巨人と阪神タイガースは現在指名打者制の導入に賛成しています。
特に阪神は監督が反対派の岡田彰布氏から賛成派の藤川球児氏に代わりました。
ただ、反対のチームがあっていまだ導入には至っていません。
個人的には、プロや国際大会の野球では指名打者制の方が面白いと思っています。
だから、セ・リーグも指名打者を導入したらいいのにというのが個人的な意見です。
個人的な意見とは別に、そう遠くない時期にセ・リーグも指名打者制を導入せざるを得なくなる時が来るのではないかと思っています。
その要因として挙げられるのが、ピッチクロックとタイブレークです。
ピッチクロックが導入されると、ピッチャーの投球間隔が短くなるだけに間という小休憩をとることができず、投げる腕への負担は今までより大きくなっているでしょう。
また、指名打者制なしでタイブレークが導入されると、ピッチャーがランナーとして出なければならなくなる場面も想定されます。
一例として、10回からはノーアウト一二塁で始める場合、先頭打者の1人前か2人前の打順にピッチャーが入っていると、そのピッチャーがランナーとして出場することになります。
延長のノーアウト一二塁のケースは送りバントをすることが多くなるだけに、ピッチャーがランナーに出ているとスライディングをしなければならないケースが出てきます。
その時に普段スライディングをしないピッチャーの場合、怪我をするリスクが高くなります。
メジャーリーグでピッチクロックやタイブレークが導入されています。
また、WBCでもタイブレークはすでに導入されていますし、ピッチクロック導入の可能性も高いです。
そうなると、日本のプロ野球でもピッチクロックやタイブレーク導入の話は出てくるでしょう。
その時に指名打者制がないとピッチャーの負担が大きくなります。
また、今の野球は40年前と大きく変わっています。
40年前はピッチャーが完投するのが当然という雰囲気でしたから、指名打者制がない場合、よほどのチャンスでなければ代打を出さない傾向でした。
現在は、6回以降は毎回ピッチャーが変わるというのが珍しくないため、終盤にピッチャーに打順が回ると代打を出すのが一般的になっています。
その結果、選手を余計に使用することになります。
そう考えると、ピッチャーのところに代打を出す駆け引きが面白いと言っていられなくなるのではと思っています。
メジャーリーグでも、ナショナル・リーグは長らく九人制でしたが、ついに指名打者制の導入に踏み切っています。
いずれにしても、セ・リーグの指名打者制導入はどっちが面白いかというレベルの話ではなくなってくるのではないかと思っています。
