駅弁コレクション411 「鶏めし弁当」(高崎駅) | 旅の窓

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【鶏めし弁当】(高崎駅)
                        2025.11.5投稿
                                           

2025年(令和7年)10月29日
 高崎駅(駅弁屋上州 上州3号店)で購入 価格1,300円

                    [製造元]高崎弁当(株)

 商品名が書かれた日の丸を背に、ニワトリとヒヨコ2羽がデザインされた掛紙(紙のふた)が紐がけされています。
 このデザインは、絵の細部等は何度も変わっているようですが、全体的には発売当初から変わっていません。


 お箸は落ちないように差し込まれています。

 

 掛紙(紙のふた)をとると、ビニールのかかった紙製の容器(20.0㎝×11.0㎝×4.0㎝ 上げ底0.8㎝)が現れます。


 醤油ベースの茶飯の上半分には海苔、下半分には鶏そぼろが載って、その上に鶏照焼とコールドチキンがふたつずつ載っています。
 付け合わせは、舞茸入り肉団子、赤蒟蒻煮・栗甘露煮、かりかり梅とその下にわさび風味野沢菜漬けが添えられています。




 鶏そぼろは粒が細かく、たっぷり入っているのでお箸だけではちょっと食べにくいです。
 ここは常に携帯しているスプーンの出番でした。


 掛紙にデザインされている肝心の商品名『○めし』はどういう文字なのか全くわからりません。
 そこで、商標として登録されているので、特許庁の「特許情報プラットフォーム(J-PlatPat)」を使って検索したところ次のように登録されていました。
 登録日    :昭和29(1954)年1月23日
 商標(検索用)   :当里めし
 呼称(参考情報)  :トリメシ、アタリメシ

 このことから、『鶏』ではなく『当里』という当て字ということが分かります。


 現在も販売されていて、公式ホームページでは次のように案内されています。
鶏めし弁当 販売価格 1,300円(税込) 販売開始 昭和9年
●お弁当の内容
 茶飯、鶏そぼろ、海苔、鶏の照り焼き、コールドチキン、赤こんにゃく、舞茸入り肉団子、栗甘露煮、かりかり梅、わさび風味野沢菜漬け
●特徴
・お米は醤油味で炊いた香りの良い御飯になっています。
・鶏肉を自社独自の様々な調理法で味付けしてあります。
・鶏そぼろは鶏肉の独特の臭みを抜いて、醤油、みりん等で炒り、さっぱりした味付けにしてあります。
●お弁当の由来・エピソード等
・九州出身の先代主人が考案したもので、鶏肉のおいしさを十分に引き出しています。
・販売したのが昭和9年、以来根強い人気で今日に至っていますが、昔ながらの味を大切に守っているお弁当です。


                                           
 製造元の高崎弁当の創業は1884年(明治17年)で、上越線(高崎線)が開業したのを契機におにぎり弁当を発売したことがきっかけとなっています。
 「高崎弁当」としては、1958年(昭和33年)に松本商店・天来庵矢島・末村商店の3つの業者が合同して創立しています。
 かつては、駅弁の製造販売のほか、駅構内での食堂や立ち食い蕎麦店などの営業・料理や弁当の製造販売とデリバリー事業・ドライブインやレストラン事業などを多角的に行っていたようですが、現在の事業内容はJR駅弁の製造販売、料理の製造販売、仕出し弁当類の製造販売、業務用食材の製造販売、サービスエリア・パーキングエリア受託運営及びその他とされています。
 『駅弁味の陣2015』で「だるま弁当」が「駅弁副将軍」受賞。


 現在も販売されていて、公式ホームページで次のように紹介されています。
だるま弁当 販売価格 1,400円(税込) 販売開始 昭和35年
●お弁当の内容
 茶飯、山菜きのこ煮、穂先竹の子煮、椎茸煮、コールドチキン、鶏八幡巻、花豆煮、黒こんにゃく、赤こんにゃく、栗、山くらげ、小ナス漬け、山ごぼう
●特徴
・お米は醤油味で炊いた香りの良い御飯になっています。
・山の幸を豊富に使い普茶料理風に調理し盛り付けたものです。
・自然の恵みを活かした、手作りの味。
・容器は食後、貯金箱として利用できます。
●お弁当の由来・エピソード等
・毎年1月の6・7日に高崎市郊外の少林山達磨寺で「だるま市」が開かれ、開運縁起の目なしだるまが売り出されます。
 この縁起ものにあやかって駅弁の容器に取り入れたのがこの「だるま弁当」です。
・発売当初は瀬戸物でしたが、持ち運びが便利で衛生的なようにと現在はプラスチック製の赤い容器となっています。



 『駅弁味の陣2018~2021』で「鶏めし弁当」が「エリア賞(北関東部門)」受賞。