【歌丸さんの愛した炒飯弁当2025】
2022.9.1投稿
2025年(令和7年)7月2日
崎陽軒 桜木町駅店で購入 価格1,300円
[製造元](株)崎陽軒
『駅弁コレクション番外』とは、このブログの『駅弁』の定義
一、鉄道の駅・列車内で、専ら旅客を対象に販売される弁当。
(駅構内のコンビニで販売されている一般的な御弁当は対象外。)
二、掛紙を使用するか、容器や包装に特徴がある。
三、催事用として、鉄道の駅・列車内で販売実績のないものは『疑義駅弁』に分類する。
四、何事にもあるように、例外として「駅弁」に分類するものもある。
に該当しないものの、何らかの形で『駅弁』に由来するものをいいます。
2018年(平成30年)に亡くなった落語家の桂歌丸師匠は、生前に「崎陽軒のお弁当(炒飯)は『命の親』」とよく言っていたそうです。
このお弁当は、師匠の崎陽軒への思いに感謝の気持ちをこめ、亡くなった翌年から命日の7月2日限定、完全予約・数量限定で発売され現在に至っています。
今年も7月2日限定で、崎陽軒公式WEBサイトでの完全予約制で販売されました。
完全事前予約・一日限り・店舗及び数量限定販売ではありますが、崎陽軒の『炒飯弁当』と関わりがあるので『駅弁番外』としました。
林家木久扇師匠がこのお弁当のために描き下ろした、「お弁当、うめ(梅)~!」にかけて桂歌丸さんの周りに梅の花が咲き誇るイラストが載った掛紙がゴム留めされています。
掛紙の裏には、歌丸師匠の略歴が載っています。
蓋と折箱の底は紙製ですが、折箱本体は『経木』を使っている容器(20cm×14.2cm×3.9cm 上げ底0.5cm)で、蓋の上にお箸とおてふきが載っています。
炒り玉子・チャーシュー・長ネギの入った炒飯の上に、炒めた海老が3尾トッピングされています。
おかずは、昔ながらのシウマイ3個、鶏の唐揚げ2個、塩焼きそば、筍煮、千切り生姜。辛子と醤油が添えられていて、醤油差しは『桂歌丸ひょうちゃん』です。
「桂歌丸ひょうちゃん」には、高座着の師匠が手に扇子を持ち座布団に座っている姿がプリントされています。デザインは弟子の桂枝太郎が描いたものです。
『桂歌丸さんの愛した炒飯弁当』のベースとなっている「炒飯弁当」はこちらで、現在も販売されていて、公式ホームページでは次のように紹介されています。
炒飯弁当 ¥1,050(税込)
パラッとした食感が人気のチャーハン。
横浜名物 シウマイのほか、鶏の唐揚げや塩焼そばなどを盛り込み、ボリューム満点に仕上げました。
チャーハン(グリンピース)、昔ながらのシウマイ 3個、鶏の唐揚げ 2個、塩焼きそば、風味蒲鉾とクラゲの酢の物、筍煮、千切り生姜
しかし、生前、崎陽軒の「炒飯弁当」を『命の親』と称して好んで食べていたとされるが、歌丸が「炒飯弁当」と言っていたのは、実際には「横浜チャーハン」であると、噺家の桂鷹治師匠が自信のTwitterに次のように投稿しています。
歌丸師匠が炒飯弁当と呼んでいたのは崎陽軒の「横濱チャーハン」。食が細すぎて腸閉塞になった師匠も、このお弁当なら喜んで召し上がった。崎陽軒には別に炒飯弁当という商品があるが、師匠がこちらを炒飯弁当と呼ぶので我々にとってもこれが炒飯弁当。これからは食べる度に師匠を思い出す。#シカメシ
この『横浜チャーハン』は現在も販売されていて、公式ホームページでは次のように紹介されています。
横濱チャーハン ¥780(税込)
半世紀以上に渡り愛され続ける、隠れた名品。
昔ながらのヤキメシの面影が残る懐かしい風味と、パラッとした食感が人気のチャーハンが自慢のお弁当。
チャーハン(海老、グリーンピース)、昔ながらのシウマイ 2個、鶏のチリソース、筍煮、きゅうり漬け
なお、師匠の冨士子夫人は結婚前は横浜駅で崎陽軒の「シウマイ娘」として活動していたことがあるとのことです。