【峠の釜めし】(横川駅)
[製造元](株)荻野屋 平成30年6月26日 横川駅で購入 価格1,000円
1958年(昭和33年)2月1日から販売された峠の釜めしも、今年で60周年。浮世絵風掛紙です。
昔ながらに掛紙とお箸が紐で結ばれています。
温かくならないように香の物は別容器に入っています。
容器の釜は、栃木県芳賀郡益子町の窯元つかもとで製造されたものだそうで、釜の上半分の上薬が塗ってある茶色の部分に「横川駅」「おぎのや」という文字が刻まれていて、釜の上には厚さ5mmほどの素焼きの蓋が付いているため、持ち帰れば家庭でも実際に1合の御飯を炊くことができます。(荻野屋の公式サイトで炊き方が紹介されています。)
御飯は、自家精米したコシヒカリを、利尻昆布と秘伝の出汁で炊きあげた、醤油風味の炊き込み御飯です。
その上にうずらの卵を中心に、原木栽培された干し椎茸をちょっと濃いめの関東風の味付けした椎茸、甘みと酸味がほどよく調和した杏子、容器に合わせて扇形にカットし薄口しょうゆを使った関西風の味付けした筍、無漂白、無着色の栗の甘露煮、シャッキリ感のあるゴボウのささがき、秘伝のタレを絡ませた国産の若鶏のっていて、色鮮やかなグリーンピースと、紫芋の色素を利用した紅生姜が添えられています。
釜の形をした別容器には、容器に、きゅうり・小茄子・ゴボウ・梅干し・わさび漬けの5種類の香の物が入っています。
予約して横川駅の直営売店で購入したため、まだ温かく美味しく頂きました。
日本最古の駅弁がどこの駅で発売されたのかについては諸説ありますが、1885年(明治18年)7月16日に旅館「白木屋」がこの日開業した宇都宮駅でおにぎり2個とたくあんを竹の皮に包んで販売のが最初とされ、7月16日は「駅弁記念日」となっています。
荻野屋は同じ年の10月15日から横川駅で、駅弁「おむすび」(こちらもおにぎり2個とたくあん)を販売開始。
旅館「白木屋」はすでに廃業していますから、荻野屋は日本最古の現存する駅弁屋と言っても良いでしょう。