前の会社で、数少ない仲良くしてくれた人間のひとり。
俺より先に辞めたんだけど、転職がうまくいかなくて、色々あって今、夢までの助走期間として、警備員をやっている。
今でもちょくちょく連絡とってて、この前も電話で。
俺「警備員かぁ、大変だな。なんか、心ないドライバーとか、スゲー怒鳴りつけてきたりしない?」
彼「いやぁ、そんなんたくさんいますよ。毎日ですね。」
なんて会話をしてたんだけど、この後、彼が言ったことが、すごく心に残ってさ。
彼「怒鳴られるのなんか、しょっちゅうで、そんなん俺だってヤっスよ。
でも、ずっと同じ現場に入ってたりすると、たまぁに「今日もやってんの、頑張ってよ。」なんて言いながら、おばちゃんが缶コーヒーくれたりするんスよ。
そーゆーのに、救われるんスよね。
で、俺、数えたんスよ。『いい人』と、『意地悪な人』の数。
そしたらね、そしたらね、関さん。
『いい人』の方が、圧倒的に多いんですよ。
世の中、まだまだ捨てたもんじゃないっスよ。
…なんてね。偉そうですかね(笑)」
…うんうん、そっかそっか。
何かわかんないけど、涙が出そうになった。
何かいいなぁって思った。
不況だから、俺なんか、意地悪された数ばっか気にして、数えて、いじけて。
そんで、本当はそれよりも圧倒的に多い『優しさ』とかに気づかなかっただろうなぁ。
何かありがとう。
大切な事を忘れそうだったよ。
関卓也(Takuya $eki)