あの頃付き合ってた彼女と、もう一回会う機会があったら?そうだなー。
朝早くからディズニーランドに入るかな。
その時ばかりは、ダイエットの事なんて忘れてさ、ピザとかカレーとか、ソーセージの入ったドーナツみたいなのとか鶏の燻製みたいのとかetc…。そんなのを食べるんだ。
学生の頃のように二人ははしゃいじゃってさ。
1時間待ちとか2時間待ちとか、そんなの全然気にならない。
だって君に話したい事がたーくさんあるから。
あの時の誤解も、今の事も、これからの事も聞いて欲しい。
君は、頭は良い方ではなかったと思うけど(笑)君の嗅覚には正直いつも驚かされてたからね。
ディズニーランドで、花火を見終えた位、閉店になるより少し早くディズニーランドは出るんだ。
もしかしたら、二度とゆっくり会う事なんてないかもしれないから。
あの頃に二人で楽しんだデートを一日で全部楽しみたい。そんな詰め込んだプランにしたくって。
帰り道、ドライブスルーなんかで買ったポテトをつまみながら、ドライブシアターに入る。
昼間にはしゃぎ過ぎた君が、映画の途中にもかかわらず寝ちゃってて、その横顔を見ながら俺は「やれやれ」なんてため息混じりに、少しだけFM(映画)のボリュームを下げるんだ。
映画が終わる頃に起きた君に「寝てたでしょ?(笑)」とか言うと、
君は「寝てないよ!(怒)」図星だからちょっと怒ったふりをしてる君をみて、俺は「相変わらず変なとこ、強がるんだよなー。」なんて、あの頃と全く変わってない君に、懐かしさと嬉しさみたいな感情を覚えたりするんだ。
日にちが変わるかどうか位の時間、君の家が見える、一つ手前の曲がり角で車を止める。
「またね。」
君は目を伏せて言う。
「おう、またな。」
俺も、目を伏せて言う。
俺たちは、いつになるか分からない約束をして、君はいつもの彼の元へ帰っていくんだ。
君が目を伏せて言ったのは、あの頃の帰り、車を降りる時に2人で使ってた合言葉「忘れ物は?」を言わないため。
君があの言葉を言ったら、俺は、やっぱりあの時と同じように「キスするの忘れた。」と言ってしまうから。
この日の事は、墓場まで持ってく、2人だけの秘密にするんだ。
って、感じかなー。
…。
……。
………ま、その彼女とは、連絡取れないんですけどね。