ベンツW124の距離メーターを修理しました | 頑固不器用ワンパターン

ベンツW124の距離メーターを修理しました

ながいこと更新しませんでしたが、何だか意欲が湧かなくて。。。。

今日は愛車の修理をしたので、記事を起こすことにしました。

 

1992年式の今で言うEクラスの、通称W124と呼ばれているうちのクルマ。

ハッキリは覚えていないのだけど、少なくとも6年以上前から距離メーターが動かなくなっていました。昨年の9月が車検で、信頼できそうな旧車専門店にお願いし、陸運局持ち込みしてもらったところ、前回(8年前か?)から距離が変わっていないと指摘されたそうで、、、、つまり距離計も車検、というか陸運局的にはちゃんとチェックしているということだったのですね。車検をお願いしたメカニックさんは「オーナーさんはほとんど乗らないみたいなので、、、、」ってな感じで車検を切り抜けてくれた模様。

しかしこれも元を正せば前に書いた民間車検場がいい加減だからこうなったのだよ。「追加1万円で100項目以上の安全点検」っていうからそれも頼んでいたのに、実際はナンモ仕事しとらんわけで泥棒と一緒だ。

 

前置きが長くなりましたけど、修理の本題に入っていきましょう。

先にお断りしておくと、この修理作業はかなり大変です。工具はドライバーとフォーク(食事の時に使うあれ)だけで済みますが、忍耐力と注意力と観察力が試されるとだけお知らせしておきましょう。

まずメーターアッセンブルを外す訳ですが、これは先達の情報を参考にしてください。流派が3つあって、ひとつはメーター下のパネルを外してそこから手を突っ込んでメーターを押し出すというやりかた。もうひとつはメーター正面の左右をこじって引っ張り出すというやりかたで、三つ目はフロントスピーカーを外して手を突っ込んで押し出すという方法です。

ボクは正面からこじる派です。専用工具など無くても、とにかくひっぱり出すだけです。専用工具があれば誰でも簡単に外せるというものでもないので、己の忍耐と知力を信じて頑張ってください。

 

メーターアッセンブルが取り外せたら裏の3分割されたユニットの固定ネジを全部外します。似たネジだけど何種類も使い分けられているので、記録を取りながら作業することをお勧め致します。

さてこれでスピードメーター単体が取り外せましたが、今度はこれを更に分解していきます。まず針を外しメーター表示面板を外します。このリンクページで大体のことは分かると思いますが、ボクのトラブルはこれまた別のところに発生していました。(だから記録に残しておこうと思ったのでした)

 

まず修理前の状態から。

赤枠の中の左端に金属ピンが見えているけれども右側には出ていない。

青枠内の円筒状のものがウォームギアで円盤状のがピニオンギア。ピニオンギアがセンターから外にずれて噛み合っていない。

赤枠内の機構はトリップメーターのリセットパーツなのだけど、何十何百回とリセットするたびに少しずつずれていったようで、とうとう右側が外れてしまったのでした。トリップメーターが動かなくなりこれに釣られて青枠部のウォームギアとピニオンギアの間の摩擦が大きくなり、ウォームギアの回転力によってピニオンギアが移動してしまった、という訳です。

それから、細かすぎて写真には撮れなかったのだけど、ピニオンギアには亀裂が入っていたので、軸との結合力が落ちていることも関係していると思う。

 

さて修理を終えました。

赤枠の中にシャフトの端が出ています。これでトリップメーターのリセットが出来るようになりました。

青枠はピニオンギアを正しい位置まで押し込んだところです。3mmくらいずらしました。

これで修理完了です。

 

後は元通りに組み立ていくのですが、ここで気を緩めたからか、やっちまいました。。。。。

スピードメータに使われているヒゲゼンマイを留めているプラスッチクの突起を折ってしまいました。

左の黄枠内の金属のポッチのところにヒゲゼンマイの終端が来ていますが、本来ならその左側にプラスチックの突起が一体成型で立ち上がっているのに、そこを折っちゃったんです。右の黄枠で囲んだ黒いゴミみたいなのがそれです。

ここを分解したのは初めてだったのですが、ヒゲゼンマイの終端がどのように留っているのかわからないままチョンチョンとつついているうちに折っちゃってたようです。組み立ての時になって初めて折れていることに気づいた始末。

 

ま、とにかく何とかくっつければ良い訳で、ここはABSで出来ていると踏んだので接着剤選びは慎重になりました。で、選んだのは家内に借りたマニキュアの下地塗りでした。粘度は低くて剥がれにくい、完全に固まると硬度が高いという特性があって、今回の作業にはピッタリでした。

定位置に接着できて、無事にスピードメーターも復活しました。

多分正しい分解手順としては、ここの金属ピンをペンチで引き抜くということだったのだと思います。ボクのはもう全体を接着剤で固めてしまったので、もし再びここをバラさなきゃならなくなったら、除光液で融かすことになりますわな。

 

これで来年9月の車検は準備OKです♪

動かなくなったのが何年前なのか思い出せない程に忘れられない故障でしたが、ようやく直せて肩の荷が下りました。