タモリさん | 頑固不器用ワンパターン

タモリさん

果たしてこのネタがうまくまとめられるか、自信はないけど、書かずにいられないだ
けのエネルギーを内在した人なので、挑んでみようと思います。

むかしむかし、山下洋輔氏の一座が博多での演奏を終え、ホテルの部屋で飲酒どんち
ゃん騒ぎをしていたそうです。中村誠一というサックス奏者がいまして、悪乗りして
ゴミ箱を頭に被って踊ったり、デタラメなハングル語を喋ったりという具合だったと
、山下氏の本にあった。
そのホテルの廊下に偶然、青年森田一義が通り掛かったと。まだ一般市民だった彼は
、そこがあの山下一座の部屋と知ってて部屋へ入り込むと、中村誠一より数段優れた
偽ハングルを操り、更に偽の数カ国語を披露し、その他数々の芸をぶちかまして、完
全に場を支配したとも書かれていた。

この出来事は程なくして江戸の赤塚不二夫氏の耳に入ることとなり、「その者をここ
へ(新宿三丁目のスナック)連れて参れ」ということになりました。
タモリさんが赤塚氏の家に居候していたのは、こういう経緯があったということです
な。


ここから先のことは、まぁテレビを通じて、誰もが見た通りですから、割愛しましょ
う。

ボクがこのことで感心するのは、一市民だった森田青年が山下一座と遭遇した時、い
きなり沢山の芸を創出したことであります。
その時点ではまだ素人さんですから、コンスタントに人前で芸を披露していたことは
ないと思うんです。
ですから、想像するに、その多くはその場で創出されたものだと、ボクは思うのです



これは、同じ芸をなりわいとする者として、驚くべき才能と思います。
正直に言って、うらやましい(笑)


タモリさんは昔からジャズが大好きで、自分の番組「今夜は最高」では毎週トランペ
ットを吹いていた。テクは決して上手ではないけど、雰囲気が豊かな演奏をしていた
っけ。

その後、「笑っていいとも」に本家「MJQ」が出演した時、トランペットを持ち出
し、生番組の中でセッションしてみせた。あの方が大のジャズファンである事を知っ
ているだけに、どシロウトなのに平然と生番組で吹いたことに、本当に驚いた。
後日「日本人でMJQとセッションしたのは俺だけだよ」とナニカの番組で喋ってい
たけど、確かにそのとおりであります(笑)

博多のどんちゃん騒ぎと、生番組でのMJQとのセッション。
どちらも超人的な即興という意味で共通していて、ものすごいことだと思うメグヤマ
であります。

玄人臭さが無く、実際少なくとも芸ネタに関しては、努力したとは思えない、先天的
な才能を持ったタモリさん。かなり好きです。

実は、CD持ってます(笑)