高校時代のハナシ | 頑固不器用ワンパターン

高校時代のハナシ

ボクが通ったのは、某県立高校で、校名は絶対に明かせない(笑)
なぜなら現在は超馬鹿学校になってしまっているから(爆)

ボクが通っていた当時も、2年になるとき、校長が変わると同時に自分自身も含めて
、多感な少年少女の心が、パリパリと壊れていく様子が沢山観察できた。



ボクは入学と同時にブラスバンド部に入った。
偶然同じクラスのSちゃんも一緒だった。
綺麗な黒髪を肩まで伸ばし、鼻筋が通り、大きな口とぱっちりした目をした、スレン
ダーボディーの快活で可愛らしい子だった。
感じがいい子だな、と思ったけど、まだ15才のボクはそんなにませていなかったか
ら、仲がよいクラスメイトの関係だった。


ボクは訳あって、一学期だけで退部した。彼女も、2年になった時には辞めていた。

程なくして、綺麗だった黒髪をチリチリにし、足首が隠れる程スカートを伸ばし、般
若のように眉毛を剃ったSちゃんが現れた。
こうなってしまうと、もうお互い別の世界の人となってしまう。


高校を卒業し2年くらい経って、ふとSちゃんのことを思い出し、家に電話をしてみ
た。

お母さんが出たのだが、悲しみと怒りを抑えながら、「ここにはいない。連絡先は教
えられない。」と言われた。どのように質問の仕方を変えても、同じ答えしか返って
こなかった。
ボクは、もう一生会えないんだな、と、理解した。



ビートルズが好きだったSちゃん。

4ヶ月だけだったけど、毎日一緒に同じ音楽を奏でたSちゃん。

おませなSちゃんは、大いなる期待に胸ふくらませて、放課後誰もいないボクの家ま
で付いてきたよね。まだボクが幼稚で、期待に応えてあげられなかったけど。


Sちゃんは、今もどこかで幸せに暮らしていると、信じている。