ボクのフルアコ | 頑固不器用ワンパターン

ボクのフルアコ

部長の愚痴で一日を終えるのも気分悪いから、ここはひとつギターネタといきましょう!!

ボクのギター紹介、3本目です。

マンソントップ


マンソンバック


A.B.Manson製のマーリンといいます。
イギリスの個人ビルダーによる作品です。
作品と呼ぶのにふさわしい、芸術的な薫りが立ち上る繊細かつ豪快な楽器です。

数年前までは、Gibson製のL-4をメインで使っていました。
その頃は今よりずっとヘタクソで、その楽器は自分にはどっしりしすぎていると感じて、愛着が湧きませんでした。
「どっしりしすぎている」感じって、そうですね、箱が付いたギターなのに、箱の容積ほどにはアコースティック感が少ないと感じたというところでしょうか。
そんなこと言ったら、Gibsonの箱モノは大方そんな感じなんですけどね。

それで、その頃持っていたGibson ES-335カスタムショップとL-4を、当時開店したばかりだった渋谷にあるウォーキンという箱モノ専門店で、委託販売をお願いしてお金を作り、もっと上のクラスの楽器を同じくウォーキンで探しました。
候補に残ったのはGibsonのバードランドとこのギターでした。
どっちも捨てがたかったのですが、手作りの薫りがぷんぷんしていて、アンプを通さない音も魅力的だった今の楽器にしました。

このギターは、Gibson族と比較するとかなり軽量です。
実際に計って比べたことはありませんが、2時間のライブで肩に掛けていても肩がこりません。
GibsonのL-4もES-335も、重くて2時間は辛かった。

音色は軽快です。
またピッキングに対する音量のレスポンスが、とんでもなく良いところが、特筆ものです。
エレキに限らずギターは幾ら強く弾いても、これ以上大きい音が出ないという限界があります。
ところが、このギターにはその限界が無いのではないか?と思われる程に、ピッキングの強さへの追従が良いのです。
金管楽器は息を強く吹き込めば、その量に比例して大きな音が出ますが、まさにそんな感じなのです。今までに色々なギターを触ってきましたが、こんなギターは他に経験ありません。

セッションに行くと、ギタリストは大抵トーンを絞って、楽器のダイナミクスは余り使わなくて、モコモコした音で弾くのがジャズだっていう感じの人が多いものです。
そんな中で、ボクのギターは表現力に富んだ明るい音色で、まさに管楽器のように音を出すものですから、珍しがられます。

イチロウ師匠に教わるまでは、この楽器の本当の持ち味は引き出せていなかったのですが、今はダイナミックレンジをフルに使って、ジャズを楽しんでいます。