ネコの話し | 頑固不器用ワンパターン

ネコの話し

音楽と全然関係ありませんが、ボクはネコ好きです。
昔飼っていたネコの思い出話しのひとつを。。。。

ボクが子供の頃、どぶに捨てられたオスの子猫を拾ってきて飼っていました。
彼は好きなように外に出たり家に帰ってきたりしてました。
発情期には他のオスと喧嘩して、血だらけになって帰ってきたこともありました。家でエサをもらっているから、本物のノラと比べるとハングリー精神が足りなくて、負けちゃうんですね。
だから彼が外で子孫を残している気配はありませんでした。

やがて年月は経ち、彼はもう老猫の歳になっていました。
と同時に周囲に他のオスが居ない偶然が生まれたようで、彼にも遅い春がやってきたようです。ちょっと離れたところで見かけるメスが、結婚相手だなと察しが付きました。たまに見かける彼女のおなかは、段々大きくなっていくのが分かりました。
でもそれからほんの2~3ヶ月で、彼は出かけたまま帰ってきませんでした。自分で墓場へ行ったのでしょう。

彼がいなくなって、どれくらい日が経ったか忘れた頃に、玄関先でネコの声がします。ネコ語で我が家の全員を呼んでいます。
表に出てみると、あの彼女が子供を3匹連れて来ていました。そして、「どの子か一匹取ってください。」と言います。まだ生後2ヶ月弱のかわいい我が子を、人間に差し出すと言うのです。

多分その時彼女はこう言っていたんだと思います。
「亡くなった主人から、俺はどぶに捨てられていたのをあの家族に助けられたんだ、と聞いていました。主人の遺言ですので、一匹引き取ってください。」とね。

ボクの妹が、「この子が一番かわいい。」と言って、三毛ネコを抱き上げました。
すると彼女はボクら家族に一礼して、残りの2匹を連れて立ち去りました。

それっきりその親子を見かけることはありませんでした。

ことばをしゃべるのは人間だけと思ったら大間違いです。
ネコですらこれだけの「猫情」を持っています。

頼惰氏 の犬の話しを読んで、うちのチータのことを思い出したので書いてみました。