老人ホームにいる母は要介護3だが、車椅子を器用に乗り回して、ホームの中を動いている。車の運転、特に車庫入れは苦手だったと言っていたが、なかなかどうしてリビングのテレビ前の特等席のスペースにバックで切り返しながらピタリと車椅子を滑り込ませる技は素晴らしい。その様子を見ていた品のいい入居者のおばあちゃまも「とってもお上手なの、感心しちゃうのよ」と褒めてくださった。

 

母はホームで時間を持て余しているらしく、面会に行くたびにあれがほしい、これがほしいと言っている。認知機能が低下しており、話に一貫性のないことが多いが、まあそれは気にせず、ほしいと思っているものは持って行ってみることにしている。

 

本や編み物の毛糸や編み棒などはすぐ買うことができるが、ものによっては時代と逆行したガジェットで対応することになる。懐メロ音楽のリクエストに販売終了のiPodで対応したのはこちら↓

 

で、今回のリクエストは辞書。母はひまつぶしにクロスワードパズルや四文字熟語クイズなどをやっていたのだが、目先を変えて英語のクロスワードパズルを持って行ったところ、辞書をリクエストされた。「簡単な辞書でいいから」というが、どんな辞書でもそれなりに厚いし、字が小さくて母に使いこなせるとは思えない。

 

何か役に立つものはないかと書斎の棚をあさっていたら・・・電子辞書が出てきた!しかも4個(笑) 子どもたちが学生時代に使っていたものと私のもの、そして私のお古を母が使っていたもの。iPod同様、しばらく母自身が使っていたものなので、これを持っていってみることにする。英和・和英はもちろん、英英・国語・ことわざ・四字熟語・世界遺産・地理などなどコンテンツがたくさん。そこまで使いこなすことはできないだろうけど、少しは役に立つかも。

 

iPodも電子辞書も発売された当時は夢のように便利だと思ったんだけどね~。イマドキはスマホ1つで事足りてしまう。スマホはすばらしく便利だけど、母のようにそれを持てない人、使いこなせない人は代替品を探すために時代を逆行するしかない。とりあえず、電子辞書もiPodも捨てないでよかった~!