どうも、進撃の巨人の感想を年越ししました、とむーんです。この項目では、アニメ進撃の巨人ファイナルシーズンパート3を、少しずつ勝手に感想書きしていきます。

 

 本項目は、進撃の巨人完結編前編の、配信版各話放送に基づき書いていきます。完結編前編は2023年3月に、NHK総合にて放送されました。ネタバレバレで行きますので、よろしゅう。

 

#88 地鳴らし

 アバンタイトルにて、ここまでのあらすじが紹介されます。#85裏切り者・#86懐古・#87人類の夜明け のまとめ。

 そして配信版OP「最後の巨人」が流れる。初代OP「紅蓮の弓矢」を彷彿とさせる主題歌だが、森の中で思案に暮れる反イェーガー派を描き、内容は陰鬱。

  冒頭、ミカサとエレンの丘の上での会話。「なぜ泣いている」という、後の言葉が出ます。

 そして、スリをはたらく中東出身とおぼしき少年ラムジーとハリルの描写。エレンたちとは言葉が交わせませんが、ここでは難民の辛苦を味わうラムジーたちのやりとり、本当に右手を切り落とされてしまった少年が、自分以外の一族のために金品を埋める場面が描かれますが、まもなく地鳴らしの壁の巨人たちに踏みつぶされます。ラムジー達のみならず、逃げる市民、悪事を働く男たち、泣き叫ぶ親子を軒並み虐殺し、進行するエレン…もとい終尾の巨人と超大型巨人たち。その表皮は熱く、近づいただけで燃え上がる人、恐怖のあまり拳銃自殺する人、そしてジークとエレンの祖父母も償いの時を待っていた。その勢いは、ただただ前進するのみ。現在公開可能な情報は「終尾の巨人」。

 マーレ偵察時に仲間たちから離れたエレンは、夕暮れの港で暴行されるラムジー少年を助ける。いずれ自分が理不尽に殺すだろう彼に、ただ泣き謝るエレン。地獄そのものになった地上の遥か上空で、子供の姿のエレンは「これが自由だ」と両手を広げる…

 

 一方、マガト(とキース)の犠牲により、オディハ軍港を目指す船上で、アニとアルミンは話し合う。心臓を撃ち抜かれた傷がやっと治った(鮮血のシャツ姿)アルミンは、夢から覚めた心地でアニの傍らに座る。話しかけ続けていたお礼と、なぜと疑問を呈するアニに赤くなるアルミン。エレンはベルトルトを捕食したから、ベルトルさんの恋心が移っただけと言い捨てていたけれど、そうかもしれないけどアニに会いたい気持ちが、四年間結晶体のアニに話しかけた理由なのは間違いない(それをからかうヒッチの姿も目に浮かぶ~)。壁の外の世界は理想通りではなかったけれど、アルミンにとっては世界のほんの少しを見ただけで、もっと広い多くを見出すことへの希望は、決して消えてはいないようだ。

 新ED「いってらっしゃい」 パート2のED「悪魔の子」と同じ、ヒグチアイさんの歌唱です。少年エレンを描いた悪魔の子に対し、こちらはミカサの様子。


#89 自由の翼

 オディハ港についた反イェーガー派とアズマビトの技術者たちは、飛行艇を空に飛ばすための調整にとりかかる。巻きつけられた爆薬は保管され、後に重要な役目を果たす。

 船底で意識を取り戻したファルコは、マガトの死とレベリオ区の壊滅を聞き、取り乱す。そばに立つガビは無言だし、ピークも明確な答えを出せずにいた…

 岸壁で一人ボ~ッとするアニに、新型立体機動装置を練習するよう促すミカサ。しかしアニの離脱決意は固かった。が、「心穏やかに…」の視線がアルミンを追っているのに気づき「いつの間に!」とこっちも赤くなるミカサ。いやぁ、あんたら本当にいつの間にーっと言いたくなりますわな。心惹かれていても、違う道を進む…で、改めてエレンを殺すのか聞かれ「遠くに行った彼を、連れ帰るだけ」と答えるミカサですが… 今現在不特定多数を虐殺している彼は、パラディ島勢力にとっては英雄でも、マーレにすむ同胞すら無差別に踏み鳴らしている状態で…

 

 さて、リヴァイ兵長復活です(階段の手すりにすがりながら降りている体たらくだけど)。イェレナは、マガトの拷問で折られた腕が炎症を起こし、発熱して寝込んでいたそうです。キヨミ・ピーク・アルミン、そしてハンジとリヴァイに、エレンの目的地は大陸南部のカリファ高台・飛行船の開発基地スラトア要塞だろうと告白します。安楽死計画の意義を認めてほしいと語るイェレナに、ハンジはある程度肯定する、自分の無力さを認めながら。

 ファルコとガビをキヨミに委ねるピークは、死んだ仲間たちに報いるために、戦士の使命を果たすと告げる(現在公開可能な情報は、オディハ港)

 

 夜明け…あと一時間で整備が整う、装備を点検する一同。一人離脱するアニを、見送るピークとライナー。マルセルが殺された時の自分の判断が最悪だったと謝るライナーと、何度殺そうと思ったか知れないと言いつつ笑みを浮かべ、ライナーと抱き合うアニ。その時、ハンジさんは「またね」と声をかけた。ライナーとピークにも、戦後のエルディア人の立場を考えれば参加は不利と、正直に問う。「マガト元帥の遺志に従うだけ」とカッコいいピークちゃんに「いつか車力の巨人の背中に乗せてほしい~」と軽口をたたいた一方、リヴァイには今の自分は死者に誇れるだろうか…と不穏なつぶやきをして(お前ふざけんなエルヴィンみたいなこと言うんじゃねぇ)「クソメガネ…」と兵長には嫌がられる。

 

 が、そこにフロックが登場、拳銃を乱射しミカサのアンカーに倒れた。#86で、ガビに狙撃され海に落ちたフロックだが、よく見れば右肩を撃たれているが死んだとはっきり描写されてはいなかった…船にしがみついていたって、すげぇ根性と体力かつてモブモブしく登場したフロックが最後まで足を引っ張り続けるキャラとして存在するとは誰が思ったことでしょう(結構みんな気づいていたキャストが小野賢章さんだった時点で只者で終わるわけないと)。

 燃料タンクに穴が開いたが、燃料はこれから入れるところだったので爆発はしなかった。が、ハンダで治すには一時間はかかる…だが、机の工具の動きは地鳴らしの接近を物語っていた。虫の息の中、フロックは島の仲間たちを救うにはこれしかなかったとつぶやき息絶えた。やはりまた、ハンジさんは彼を肯定する。君は正しい、と。しかしこちらにも諦めきれないものがある、そう躯に語りかけた。

 

 巨人たちは一度南に進んだ後、山を越えて北上してきた。山の傾斜ですべり自滅する巨人もいるが、その姿は目視できるようになった。巨人化能力を使おうとする若者たちを、制したのはハンジさん。アルミンを第15代団長に指名し後事を託して、団長としてのけじめをつけるのだと。104期たちには明るく、軽く言えたが、リヴァイ兵長が待ち構えていた。ニック司祭やサネスたちの事件から、ハンジさんは「順番」が来ることに気づいていた、怯えながらも。「このまま行かせてくれ」自分を止める者はリヴァイしかいないと、悟っていた。誰かが行かなければ全員がここで終わる、その誰かになる…平気ではない、恐怖で手が震える、死にたくない、死なせたくない。目を見れば、無言でも考えが分かる、意思が通う…そんな仲間が今、ひとりは特攻しもう一方はその死を受け止める事態になった。リヴァイはハンジの胸を叩き「心臓を捧げよ」と、言った。「君がそう言うの、初めて聞いたよ」ハンジはそう答え、飛び立った。

 


 「やっぱり巨人って、素晴らしいな…」巨人の群れに向かう、緑のマントに自由の翼。アンカーを駆使しながら、巨人たちを切り伏せるが巨人の炎に包まれ、それでもできるかぎりのうなじを切り倒しながら、燃える塊となり落ちていった。BGMのBauklötze(積み木という意味らしいですがドイツ語って分からないよ実際!)の、大サビの瞬間に飛行艇が飛び立ち、もうみんな号泣で床に水たまりができるんじゃないかって有様で。一人座席に座る兵長は「じゃあな、ハンジ。見ててくれ」と、つぶやく。

 

 気づいたハンジさんが「飛行船は?!」と飛び向うと、「飛び立ったよ」と、エルヴィン。モブリットに手を引かれ起されると、「団長なんかに指名されてとんでもない目に遭ったよ~」と愚痴モードに入るハンジさんを優しく迎え入れるエルヴィンたち…死者の群れだった。

 各話配信で、キャストの一番上のハンジさんに、また泣かされた…感想書きは、ここでいったん区切ります。次回#90 絶望の淵にて までが、完結編前編で放送された範囲なんですが、ハンジさんの死でいったん涙枯れるまで泣きたいんだよ~こうして書き記すのに、十か月もかかってしまった。心が痛い…それは悪いことではなくて、ハンジさんの生き方と死に様に、強く心が揺さぶられたからであって。死んだ仲間たちに報いるため…その死者の仲間入りをしてしまったけど、いつまでもハンジ・ゾエを好きでいます。そして声の担当:朴璐美さん、お疲れさまでした!打ち上げイベントでは、ぞんぶんに暴れていいですっ←許可