家出ごっこ惜別編

平日昼間下りなのに、新幹線は満席だった。これが年末というものなのか。

結婚以来、盆と正月は伴侶の実家優先で帰省していたから、こういう形ははじめてだ。

突然我慢がならなくなって飛びだした時は、正直に言っていつ帰るか全然決めてなかった。正月も実家で越すかなぁ、など思っていたんだから、のんきなもんだよ我ながら。

家出の原因は解消されないままだし、かえって仲直りするのに時間のかかる、ややこしい方向にすすんでとびこんでしまった。やっぱり夫婦別れになるかもしれない、結果的には。だったら今回の家出なんざ、交通費の無駄遣いじゃあないか。そうではない、これ必要なことだったんだ、あるべくして起こったことなんだ。そう、思いたいだけ。

新しいものがいつも生まれている街、東京。また、行くよ。大切な人が居る、私のふるさとだから。

だから、行く。勝手に飛び出した家に。いろんなことがある、でもどこにいても、私はわたしだ(それにしても今回は家の敷居が高いよ、実際(笑))。