学生時代にただいまの配偶者と、出会ったわたし。自分自身ジェンダー問題を抱え続けてきたわたしですが…発達障害的には、ADHDに近い気がする。多動や不注意の多かったわたし。成人しても、ありあまるほど想像力があるとか、相手がどんな立場の人でも道理に合わないとケンカしちゃうとか。とにかく「それって、ちょっと面白いかも…」が、行動規範になっていた。この衝動的かつ理詰めかつなれなれしい性格は、今も変わらずじまい。

そんなことより、相方だ。前から知り合いだったんだけど、直接的には前述部活で告白された件が響いた。だってこの後輩、一ヶ月後には恋人ができかけていたし!しかも、わたしが仲を取り持つ流れになって。なんだその程度か、と気が抜けたとき、例の変人(相方)どうしてるか一杯飲みに誘おう、誘った、飲んだ。

今思うとね、その後輩の方だけど、辛かったんだろうな。何しろわたしは色好い返事をしなかったのに、例によって朝から晩まで毎日顔合わせて部活~しかも、特別な存在じゃないんだもんな、おかしくなっちゃうよ。部活仲間にグチをこぼしまくって、わたしが別の後輩から呼び出し注意受けたくらい。あの人ウザいから先輩なんとかしてくれって。仕方ないから本人を呼び出して「わたしたちのことは、きちんとしたんだから、第三者を巻き込むな!グチがあったらわたし本人にぶつけろ!」本当にぶつけてきた(笑)
面倒だな~こんなことなら男女交際した方がマシだったかな~ ま、この人とは絶えずケンカするほど、仲がいい関係で。

えっと、なんだっけ?あぁ、配偶者の話。それはそれとして、もちろんこっちはこっちで面白い。しかし、お付き合いというものを始めてから、???と思うところが多々。わたしはかなり異性性が強いし、周囲に異性も多く、その大まかな生態には理解があったように思う(性行動はまだでした)それにしても、おかしくないか、この人?

アスペルガーの本を読んで、相方のこの頃の気色悪い行動が、あまりに教科書通りなんで、笑っちゃったよ。とにかく伝わらない。分かってもらえない。相手は一方的に話す。人の容姿や服装に、率直過ぎる指摘をする。そういう自分は完全無頓着。しかし物知りだし、話そのものは面白い。

わたしは追い詰められていった。一緒にいても噛み合わない。苦痛だ。わたしが悪いから。わたしがこの人のレベルに達してないからいけないんだ。3ヶ月ほどで、アスペルガー症候群のパートナーが陥る「カサンドラ症候群」の代表的な障害である、うつ症状になった。学内保健室で相談しても叱咤激励されるばかり。誰にも話せない。話しても、わたしの努力や愛情の欠如を指摘される。狼少年扱いだ。5ヶ月くらいで耐えられなくなって、お付き合いの解消を申し出た。当然、アスペルガーさんにはなにが悪いのか、まったく理解できない。コミュニケーション能力と共感の乏しさが、自閉症スペクトラムの代表選手な現れ。

生まれて初めて、きちんとお付き合いしたいと思い、しかし我が名はカサンドラ、相手が悪いとは思わず自分を苦しめた。そこから、一度は逃げた。んじゃなぜその後結婚したのか?

よい質問です。そこからがわたしの、本当のカサンドラ人生の始まりだったのです。