怪談新耳袋[最終回]|こんどこそ最終回
2010年7 月2日 - 毎週金曜 22:00 - 22:54(54分) TBS 監督 篠崎誠/三宅隆太/継田淳/大九明子/大畑創/朝倉加葉子/内藤瑛亮 原作 木原浩勝、中山市朗「新耳袋」(メディアファクトリー/角川文庫刊) |

あっ、前回は最終回ではなかった。
今週が最終回で、内容は嶋田久作一家の5話。
これでこのシリーズはおしまいだから、キリがよくなった形。
最終回の5本は以下のとおり。
第99話「シャワー」(出演:星野真里、監督:吉田秋生)
第92話「続く」(出演:嶋田久作、監督:佐々木浩久)
第78話「姉形」(出演:桐谷美玲、監督:吉田秋生)
第86話「へそくり」(出演:嶋田久作、監督:井口昇)
第4話「同じ傷」(出演:小池里奈、監督:村上賢司)
「シャワー」はこのシリーズには珍しい艶笑話で、
舞台は星野真里の勤めるホテル(嶋田久作の父親がおシカさんに遭遇したホテルだ)である。
男だけではなく、星野真里が霊に犯されてしまうというのが奇妙。
最後の「同じ傷」は「新耳袋」についての話で、一応、オチがついた恰好になった。
さて、映像を見る者が、映像を見ているという現実そのものを
一瞬でも忘れてしまうような体験を得るのは、きわめて稀で、困難なことである。
スクリーンやテレビに映る世界がしょせんツクリモノであることを私たちはよく知っている。
なにも映像の制作現場が撮影現場に限られるわけではないが、
中でも、もっとも興ざめであろうと思われるのは、ホラーと濡れ場の撮影現場であろう。
(特に映画では、撮影以外の場所が制作の中心になる傾向が今後ますます進むだろう。
へんしう長が大量の時間を投じてテレビドラマを興味深く見続けているのは、
いまだに制作の中心が撮影現場にあり続けているからだ)
なんとなれば、ホラーと濡れ場においては、
編集やキャメラ、音効といった技巧が凝らされる以上に、
役者が極端に非現実的な演技を強いられるのが特徴であり、
そんなものがキャメラに撮られていること自体の不自然さを強烈に意識させられるのである。
だから、ごく稀に訪れる戦慄的な瞬間を除いてしまえば、
その楽しみは、その撮影現場を想像するということにしかない。
これは、作り手がそれを意識したとたんに、ある種の狎れあいを形成するということで、
その狎れあいこそが、“テレビ的なるもの”の核であると考えられる。
この番組は、そういう意味でまさにテレビ的なものであり、
非常に退嬰的な楽しみを提供するものであった。
★これまでの新耳袋
第12回]|中途半端に残して終わり?(2010-09-24)
第11回]|星野真里にはなにかがある(2010-09-17)
第10回|不快と怖さとユーモア(2010-09-10)
第9回|寝る子は育つw(2010-09-03)
第8回|盛り下がってます(2010-08-27)
第7回|どういう会話じゃw(2010-08-13)
第6回|扉がんがん系は…(2010-08-06)
第5回|こわいのがない(2010-07-30)
第4回|背広返しの奇妙な味(2010-07-23)
第3回|「さとり」がこわいよ(>_<)(2010-07-17)
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