リコーダーのテスト不合格で悔し涙 | 渡邊津弓のイトオシイ毎日☆

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自分を大切にすることを一生懸命やっているところです。

星が違うと、涙を堪えて
夜空を睨んでいた、あのポーちゃんは

真面目で頑張り屋だった。
来日直後の施設で受けた
日本語の勉強の時から
優秀だとの評価を受けていたが
とにかく、真面目に
指導を素直に受け止め
取り組んだ結果だ。

小学校での生活も
先生の指導に実直に取り組む
下手したら、いい子ぶってると
イジメの原因になるのではないかと
心配になるほど、正しい振る舞いを
素直にできる子だった。

けど、1年目の日本の小学校生活は
ハードルが高かった。

学習支援の先生が連絡してきた。
「リコーダーがどうしても上手く吹けなくて
頑張ったんですが、不合格になって。泣いたんです。大丈夫だとは思いますが、ご報告です」

後でポーちゃんと話したら
「できなかった。悔しい」と。
でも、次は頑張ると言う。

そして、ポーちゃんは合格した。

練習したからだ。

ポーちゃんの、素直さは
担任を始め、日本語支援の先生に
助けたい、教えがいがあると
思われるようになり、
除草作業などの皆が嫌がることも
ポーちゃんにはなんてことなく
一番に行動を起こして片付けるのを
嫉妬せずに、受け止めるクラスメイトに
恵まれた。

ポーちゃんに、友だちができた。
人を差別しないから
どんどん友だちが増えてきた。

ポーちゃんは、1年目の半ばにはもう、
帰りたいとは言わなくなった。