「ブギウギ」

昨日も今日も 紅白歌合戦を見て・・・

私は 終戦後生まれ 貧乏のどん底時代・・・

ラジオはあったのかな・・・・

三橋美智也さん・春日八郎さん・美空ひばりさん・江利チエミさん

島倉千代子さんなどの歌を口ずさんではいましたね。

 

Xのコメント欄で

ひばりさんは山口組の田岡・・・893さんたちと

親子というか親戚と言うか 興行主というか

並々ならぬ 深い関係で

笠置さんは邪魔だから引退させられた???とあり

 

ネットで検索したら・・・・そういう関係だからか・・・と納得。

弟さんは田岡氏の舎弟・・・というお付き合い。

今も権利などはお持ちのようで・・・

あの頃 そういう方たちが興行を仕切ってましたからね。

 

紅白も結局は そちらがらみで出演しなくなった。

初めは落選し その後は出演辞退・・・・

今も昔も 裏のことは 素人にはわからないですね。

 

本当のことは描けないですね。

いろいろ コメント欄では書かれますが

知らないほうが良いのかも。

描ける範囲のドラマを楽しみたいです。

 

 

ドラマもあと1週間ですね。担当の方の記事です。

 

↓こちらです。

『ブギウギ』に登場する台詞「ズキズキ」が意味するものは…? チーフプロデューサーが明かす“朝ドラの舞台裏” (msn.com)

 

 

 
「東京ブギウギ」などのヒット曲で知られ、「ブギの女王」の異名をとる笠置シヅ子をモデルに、主人公・福来スズ子(趣里)の歌手人生を描いた「連続テレビ小説『ブギウギ』」(NHK総合)が、来週いよいよ最終週をむかえる。
 
 

前代未聞の「朝ドラ」

 
『ブギウギ』は、前代未聞の「朝ドラ」と言っていいだろう。出演俳優にとってもスタッフにとっても、ただでさえ朝ドラの撮影は過酷を極めるというのに、この朝ドラにはほぼ毎週、ステージのシーンがある。そしてスズ子の「歌」が、半年間の物語を通じてどんどん進化していったという点で、『ブギウギ』はドラマでありながら、さながらドキュメンタリーのようでもあった。
 
 
 
戦後の日本を元気づけた「東京ブギウギ」を歌うスズ子(趣里) ©NHK
 
 
 
劇中最も多く登場し、そのたびに「楽しいお方も 悲しいお方も」という歌詞が違う味わいを伴って響いた「ラッパと娘」。弟・六郎(黒崎煌代)を戦争で失った悲しみと虚無感が胸に迫った「大空の弟」。戦後日本の復興ソングであり、スズ子自身の再起の歌でもあった「東京ブギウギ」。早口の大阪弁を見事な滑舌で歌いこなし、スズ子の歌唱力がネクスト・ステージに達したと思わされた「買物ブギ」。ベテランの円熟で観客を魅了した「ヘイヘイブギー」。ドラマとともに、歌手・福来スズ子の、そして俳優・趣里の成長を見せてもらえた半年間だった。
 

撮影期間は「しんどかった」

 

 放送期間半年、撮影期間約1年、企画立ち上げから数えると約2年にわたる朝ドラ制作を終えた制作統括の福岡利武氏に率直な感想を聞くと、「いやもう、しんどかったです」と笑いながら、こう続けた。

 

「いろいろと挑戦が多い朝ドラだったのですが、キャスト・スタッフ、皆さんのお力で、私が想像していた何倍も素晴らしいものができたのではないかと、感無量です。第1話から最終話まで積み重ねて『歌の力』が描けたのではないかと思いますし、私自身もあらためて『歌の力』を痛感しています」

 

 何がいちばん「しんどかった」のだろうか。

 

「新しいチャレンジだったので、初めてのことが多かったです。ステージを作る難しさに付随する大変なところがたくさんありましたが、スタッフの皆が頑張ってくれました。これまでの朝ドラでは月曜日にまとめて1週間分のリハーサルをするのが慣例でしたが、『ブギウギ』ではそこにとらわれず、なるべく効率的な撮影を目指しました。ステージのリハーサルは念入りにやるのですが、日常のシーンはなるべくリハーサルの量を減らし、撮影しながら同時進行でリハーサルして撮っていくという方法をとりました。

 

 とにかくスケジュール調整が難しかったです。撮影の合間を縫って、趣里さんには新曲の歌と踊りをレッスンしていただかなければならないですし、ステージシーンの撮影もある。ステージシーンと日常シーンが切り替わる際には、前後で着替えとメイクに1時間以上かかります。そのうえで、キャストの皆さんの休養も十分に考慮しなければなりません」

 

子役・小野美音の演技が光った

 

 子役の小野美音が、6歳という実年齢でありながらスズ子の娘・愛子の2歳から4歳までを見事に演じ分けたことも話題になった。

これも撮影の効率化をねらってのことだったのだろうか。

 

「そうですね。私の経験からすると、2歳児の役を2歳の子役さんに演じていただくと、これはもう奇跡を願うようなことで。ご本人のコンディションもありますし、初めての場所に来て、大人がいっぱいいて……という中でベストな演技をしていただくのは難しいと思いました。ですので、そこはもう割り切って。小野さん、素晴らしかったですよね。泣きの演技も笑顔の演技も、本当に良かったと思います。

 

 演出がインフルエンザになって現場を休んだ日がありました。でも撮影を止めるわけにはいかないので、代わりに私が撮った愛子のシーンがあるのですが、場面の意味を詳しく説明しなくても、小野さんはちゃんと台本を読み込んで理解して、しっかりとお芝居を準備してきてくれていたので、大変驚きました」

 

 チーフプロデューサーがディレクターの代理まで行うとは驚きだ。過密スケジュールの中、不屈の精神で撮影を続けてきたことがうかがえる。ちなみに福岡氏は過去に、『カーネーション』(2011年後期)、『純と愛』(2012年後期)、『ごちそうさん』(2013年後期)などの朝ドラに演出として携わっている。

 

「私が代理で演出したのはわずか4、5シーンですが、伝蔵(坂田聡)のおでん屋のシーンなども演出できて楽しかったです。助監督もやりましたし、何かあればなんでもやります」

 

脚本は「2人体制」で制作

 

 このように、通常の朝ドラに輪をかけてマルチタスクが要求された『ブギウギ』だが、クランクアップは2月10日(最終回放送日の48日前)と、朝ドラの中ではかなり優秀と言える撮影スケジュールだった。脚本を足立紳氏と櫻井剛氏の2人体制で制作したことも影響しているのだろうか。『ブギウギ』は全26週中、17週を足立氏が、9週を櫻井氏が担当している。

 

「ステージの準備と撮影に時間が必要でしたので、より物語を強くしながら台本を早く準備するために、お2人の脚本家にお願いするという形をとりました。お2人とも短いスケジュールの中、集中してくださって、グッと濃密な台本に仕上げてくださいました。

 

足立さんと櫻井さんのお人柄も相まってのことだと思いますが、いい意味で境目がわからないぐらい、なめらかなリレーが実現できたかなと感じています。なおかつ、お2人それぞれの『足立節』と『櫻井節』をとてもよく出していただいて。お互いに刺激を与え合って、より良いものを産み出していただいたという印象があります」

 

 2人の脚本家が書いていながら、『ブギウギ』には「キャラクターのぶれ」が一切感じられなかった。足立氏、櫻井氏を含めたスタッフによる人物のイメージ共有がしっかり行われていたということだろう。主人公・福来スズ子という人物を造形していくうえで、いちばん大事にしたことは何だったのか。

 

「『ユーモアと義理人情』を最後まで忘れないようにしました。笠置シヅ子さんは大スターなのに偉ぶっていなくて、本当に親切な人という印象があります。そしてまた、語り口が実にユーモアにあふれていて、面白い方。そういったものを笠置さんの自伝から感じとり、スズ子の人物造形に活かしました。

 

人は普通に暮らしていても『いい人』だ『悪い人』だと周りから言われたり、どの側面を見るかによって物事はまるで違ってくると思うんです。笠置シヅ子さんの『大スターでありながら激動の人生を生き、同時代に生きた人々を明るくした』というところを大事に、リスペクトを込めながらエピソードを紡いだつもりです。また、ドラマとして『カラッとした仕上がりにしたい』というのが、スタッフ共通の思いでした」

 

主演・趣里に思うこと「スズ子という人間を、全身全霊で…」

 

そんなスズ子を、撮影期間約1年にわたり「生きた」趣里に思うこととは。

 

「スズ子という人間を、全身全霊で受け止めて、出し切っていただきました。趣里さんのお芝居を見て、こちらも元気づけられることがとても多かったです。歌も踊りもお芝居も、どこまでも伸びていった趣里さんの成長力と飛躍力の素晴らしさを痛感しました。足立紳さんも、音楽を担当していただいた服部隆之さんも『本当にここまで来るとは思わなかった』とおっしゃっていました」

 

 これまで、どちらかといえばエキセントリックな役や、影のある役を演じることが多かった趣里が朝ドラのヒロインということで、初めは「一捻りあるキャスティング」だと感じたが、いい意味で裏切ってくれた。『ブギウギ』は趣里の他にも、初めはやや意外性があるように思えて、登場回を何話か見るうちに「この人以外に考えられない」と思わされる配役の巧みさが光った。

 

福岡氏は普段から、役者のどんなポイントを見て、隠れた魅力を引き出しているのだろうか。

「私としてはまったく『隠れた』とは思っていなくて、『そのまんま』な感じでキャスティングしているイメージでした。『いいんじゃないかな』と思ってお願いして撮影してみたら、皆さん予想以上に素晴らしかったというだけで。

 

りつ子は凛とした奥深い感じが菊地凛子さんにぴったりだと思いましたし、トミは厳しさよりも母性を描きたいと思って、小雪さんの出演作を拝見し、『あふれる母性』に感銘を受けてオファーさせていただきました」

 

台詞に頼らず、「歌」「表情」で表現

 

 中でも、スズ子の歌手人生のパートナーとなる作曲家・羽鳥善一を演じた草彅剛は、「この人以外に考えられない」という配役の極みだったと言える。

 

「大河ドラマ『青天を衝け』(2021年)で草彅剛さんとご一緒したとき、徳川慶喜という非常に背負うものの大きい役を演じていただきましたが、いつか草彅さんに思いっきり明るく突き抜けた役を演じていただきたいと思っていました。羽鳥役で草彅さんの明るさが爆発すればいいなと思ってお願いしたら、想像以上に爆発していただけましたね」

 

 趣里も草彅剛も、特に表情で語る芝居が心に残る。『ブギウギ』は台詞に頼らずに、「歌」と「表情」で表現するシーンが多い作品だった。

 

「やっぱり『いちばん大事なことを台詞で言っちゃうと、なんだかね』という感じがしますしね。 ドラマ好きな方には『ああ、言っちゃった』と思われるでしょうし。映像作品は『いかに台詞で言わないか』という戦いかな、とも思います。いちばん言いたいことを『歌』で語るというのは、ドラマとして挑戦したところではあります。

 

足立紳さんの脚本はト書きがきめ細かい。映画監督もされている方なので、映像の『上がり』をどこに持っていきたいかという狙いが定まっている。そんなところからも、台詞に頼りすぎない作劇になっているかと思います」

 

独特の戦争表現

 

『ブギウギ』は戦争表現も独特だった。通常、戦争を通過する朝ドラには欠かせないものがある。もんぺ、胸に縫い付けられた名札、窓に「米印」に貼られた紙テープ、国防婦人会……など、おなじみの「戦争風景」を彩る“脇役”の数々だ。『ブギウギ』には、これらがギリギリまで登場しなかったり、登場シーンが少なかったりした。スズ子は昭和19年春頃までもんぺを履かずにスカートを貫き、国防婦人会も、茨田りつ子のドレス姿に物申す場面で一度登場したきりだ。このねらいについて訊ねた。

 

「その時代の資料や写真をいろいろと見てみると、意外ともんぺを履いてない人もいるんですね。スズ子は舞台人でありますし、ギリギリまでスカート姿で、りつ子は一度ももんぺを履いていない。小夜(富田望生)はもんぺ姿。一口に『戦時中』と言ってもいろんな人がいた、ということを表現したいと考えました。窓に貼る『米印』の紙テープについても資料を調べて、実は一般家庭ではやっていない人も多かったと知りました。やはり『当時の様子』としてわかりやすいので、そういう写真が大きく残りやすい、そして映像でも表現しやすいのですが、実際は、みんながみんなやっていたわけではない。

 

 戦争が始まったら、みんな戦争に向かって、思いが一緒くただったかと言えば、そうじゃない。戦争の『良い悪い』をドラマの中では言いませんが、同じ時代に戦争に巻き込まれながらも、いろんな人のいろんな思いがあった。そんなところが出せればな、と。それが『ブギウギ』らしいのではないかなと考えました」

 

「みんなそれぞれに、思いも事情も違う」というのは、このドラマがずっと大切にしてきたテーマだと言える。梅吉(柳葉敏郎)、六郎、アホのおっちゃん(岡部たかし)、ゴンベエ(宇野祥平)、小田島(水澤紳吾)など、「“枠”からはみ出した人たち」を見捨てない優しい視線が『ブギウギ』には貫かれていた。

 

「その部分は脚本の足立さんと櫻井さんがとてもこだわって、目指したところです。私もそこにとても共感しました。せっかくドラマだし、フィクションなんだから、そういう世界があってもいいのではないかと。偉いか偉くないか、裕福か裕福じゃないかが幸せの基準ではないということを、台詞ではないところで描きたいという思いがありました」

 

「ズキズキ」とは何か?

 

 最後に、スズ子の代表曲「東京ブギウギ」の歌詞であり、このドラマでたびたび言及されてきた「ズキズキ」とは何かと聞いてみた。

 

「『痛みを伴うところから生まれるもの』とでも言いましょうか。ドラマの制作現場もズキズキすることのほうが多いですしね(笑)。『スズ子は生きている』そして『歌う』ということの象徴でもあると思います。

 

物語の最後に、スズ子が歌手を辞めるエピソードを持ってきて、スズ子のズキズキワクワクの『歌手人生』を描き切りたいと思いました。やはり、スズ子が歌を辞めるところがいちばん葛藤するし、ズキズキするところだと思いましたので」

 

 最終週を前に、『ブギウギ』を見てきた視聴者に言いたいことは。

 

「半年間ご覧くださり、本当にありがとうございます。好きなように見て、好きなように楽しんで、感じていただければと思います。見ていただいた方それぞれの感想が、正解だと思っております。本当は『皆さんの心に残る朝ドラになれたら……』みたいなことを言ったほうがいいのでしょうけれど。あまりこういうところで、うまいこと言えないんですよね、私(笑)」

(佐野 華英)