そして翌週。
受付を済ませ内診前の
採血の為に採血ルームの
前で待つ。
相変わらずつわりと
便秘が続いてて、
今日こそは胎嚢が
見えるはずだと
祈りながら来院した。
約1時間後
内診に呼ばれ、
診察台へ。
エコーの画像が写し出されるが
画面には何も見えず…
「やっぱり見えないねぇ」
先生の残念そうな声が
カーテンの向こうから
聞こえた。
「隣で説明しますねー」
そう言われて内診台から
降りる。
血液検査の結果、
hCGの値は3000を
越えていた。
なのに…
「今日からホルモン剤は
全部止めてねー」
ルティナスと貼り薬を
今晩からストップするよう
指示される。
「ホルモン補充やめたら
1週間以内に生理が
来ると思うから」
「分かりました...」
それでも
「…子宮外妊娠なんですか？」
と聞いてみる。
我ながら往生際が悪いとは
思った。
「そうやね。
もし卵管内やった場合、
卵管ごと切除しないと
ダメになるから。
もう薬はやめといてね」
と念を押された。
精いっぱい平気な顔をして
診察室を出て、
その後どうやって
何を思って帰ったのか、
今は記憶もない。
移植後、仕事に行ったのが
まずかったんだろうか。
翌朝から車で30分の距離を
揺られながら移動したのが
悪かったんだろうか。
あれこれと後悔したことは
覚えている。
普通に妊娠している人だって
いるのに
私は何でこう
ツイてないんだろう。
奇跡って難しい。
でもあと2回、チャンスは
残されている。
最後の最後に
どんでん返しだって
あるかもしれない。
まだ希望はある。
続く
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