チュチョさんは、ウチの人のお父さん方の

従兄弟(いとこ)。

本当の名前は “ヘスス”(イエスキリストと

一緒)でニックネームが “チュチョ”(^^)

 

 

芸術家でパーティー嫌いで、親戚、

家族の集まりにも姿を現さない人!

ということで有名でした。

 

 

But、ウチの人がメリダに帰った時は別!

 

 

奥さんと一緒にウチの人に会いに来て

くれるのです。

これには親戚中が驚いていた。

 

 

どんだけ、Miguel(ウチの人)が好き

なんや!と。笑

 

 

 

そんなチュチョさん、

私は個性的で繊細で優しさ溢れる

彼のことが好きでした。

 

 

 

沢山の思い出があります照れ

 

 

・毎回メリダ出発の朝、メリダのウチの家に

コチニタ・ピビル(ユカタン料理)を

持って来てくれ、一緒に食べた。

 

 コチニタ・ピビルの美味しさを

 教えてくれた

 

 

・彼の別荘に連れて行ってくれて

大きなハンモックで、彼と奥さん、

私とウチの人がペアで寝たこと

 

 ハンモック寝のバリエーションを

 教えてくれた

 

 

・「チチェンイツアーの石事件」で、

私という人間に興味、親しみ⁈を持って

くれたのか、それまで以上に私を歓迎

してくれた爆笑

 

 私のことをいつも面白がってくれた笑い泣き

 *「チチェンイツアーの石」の話はまたの

   機会に…

 

 

・芸術家らしい彼の家、素敵な自作の

インテリア、家の中をこんなに洗練された

空間にできるんだと感動した

 

 自分の好み通りに作った家を、一部屋

 一部屋見せてくれ、私を本当の家族の

 ような気持ちで接してくれた

 

 

 

・ご馳走になった奥さんのユカタン料理

 

 大切な人を家に呼んで食事を楽しむ

 幸せを教えてくれた

 

 

・お土産にいつも自作の作品をくれた

 

 行動、思考、全てがオリジナルな人

 他人に合わせるのではなく、自分に合わせ

 生きる姿勢を最期まで見せてくれた

 

 

 

 


 

 

 

 

 

最後に・・・

 

2年前(2018年)にメキシコに帰ったとき、

 

チュチョさんは、その前年末に脳腫瘍で倒れ

医師からは医学的な治療ができないと宣言

され病院では何も出来ないからと在宅療養の

状態でした。

 

 

もう手立てがないからといって…

 

その病院の対応には驚きましたが…

メキシコでは普通のようですショボーン

 

 

 

奥さんから連絡があった時、突然のことで

本当にショックでした。

 

チュチョさんにもう会えないかも知れない、

なんて信じられなかったし

思いたくもなかった。

 

 

日本から直ぐに会いに行くには

メキシコは遠すぎた。

 

 

私たちはその年の5月にメキシコに行く

ことが決まっていたので、「会いたい」

「待っていて欲しい」と願い、祈る事しか

出来なかった。

 

 

私は

祈りながら千羽鶴を折ることにし、

 毎晩折り続けて4月末にやっと

1000羽を折り終えました。

 

 

祈りながら折っている時間は

チュチョさんと一緒に居るような気が

していました。

 

 

 

5月にメキシコ、メリダに到着し

真っ先に行ったところはチュチョさんの家。

折った千羽鶴を持って駆けつけました。

 

 

腫瘍が大きくなり、もう意識はなく

目も開けられなくて

話すことも出来ない状態でした。

 

 

 

 

奥さんが、「貴方たちが居ることは

分かってるのよ」と言ったので、

 

チュチョさんの顔の近くで何度も

「チュチョさん」と名前を呼び、

手をさすりながらGracias(ありがとう)

と言い続けました。

 

それしか出来なかったから。

 

 

 

 

その時、奇跡が起こったのです!

 

 

ベッドに寝たきりで、意識の無い状態

だったチュチョさんの口が動いて、

 

日本語で『a ri ga to u』と言ったのです❗️

 

 

 

驚いて、奥さんに

 

「日本語で “Gracias”って言ってくれたよ」

って叫んだら、笑って頷いてくれました。

 

 

これは本当にあったことです。

 

あの時の奥さんの笑顔は、もしかして

チュチョさんの意識だったのかも…

 

 

 

チュチョさんは私の気持ちを受け取って

くれ、そのことを言葉にして私に伝えて

くれたのです!

 

 

しかも日本語で arigatou と❗️

 

 

 

こういうことを経験すると、

人の意識の深い繋がりというものを

感じずにはいられません。

 

 

私たちが日本に帰国して1か月経った頃、

チュチョさんは旅立って行きました。

 

 

最後まで人間の強い意志のチカラを

見せてくれました。

 

 

 

チュチョさんの手作り作品