英語コーチ、英日翻訳者の門田直樹です。
昨日ツイッターで中学校英語のスピーキングテストの問題を見ました。
中学校英語スピーキングテスト(ESAT-J)
— Morite2(もりてつ) (@morite2toeic) November 27, 2023
なんだこの問題?こんなの英語で中学生が言えるわけないし、どういう状況なんだ?大喜利? pic.twitter.com/Cs3f73kdQu
ぱっと見は英検準1級の2次試験の問題に似ていますが、問題の質は英検の問題よりはるかに悪いです。
そもそも問題の設定がよく分かりませんし、中学生でこの絵を見てスピーキング出来る人は100人に1人もいません。
中学生にスピーキング指導をしてみれば分かると思うのですが、そもそも話す以前にきちんと英語を聴き取れる生徒がかなり少ないのが現状。
具体的を出すと
How long have you studied English?
という質問をしてもきちんとした回答が出来る中学生は50%以下です。(かなりゆっくりと発音しても)
大体I study English for two hours.という答えが多い。
現在完了のhave youをきちんと認識せず、how long, study Englishだけ聞いて答えています。
英語を話すためにはまず相手の言っていることがきちんと聞き取れないと始まりません。
スピーキング指導はリスニング指導とセットでしないとなかなかうまくいかないと思います。
今の中学生の英語の教科書を見て頂ければ分かると思いますが、内容が盛りだくさんで、週4の授業では教科書の内容をきちんと教えることは難しいのが現状です。
この状況下でリスニングとスピーキングの指導をするというのは現実的にはほぼ不可能ですね。
教科書の内容を増やしたり、スピーキングテストを導入したからといって、それだけで学生の英語力が上がるわけではありません。
スピーキングを指導に取り入れるのは良いですが、入試に課すのは本当に止めて欲しいです。
EAST-Jもあんな問題を出しているようでは又0点続出でしょうね。
いったい何のためのテストなのかと思わざるをえません。
今後もEAST-Jについては動向を追っていきます。
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