英語コーチ、英日翻訳者の門田直樹です。
外国語を学ぶ意味は色々あると思いますが、私は外国語を.学ぶことで母語である日本語を客観的に見ることができると考えています。
ドイツの詩人で作家のゲーテは、Those who know nothing of foerign languages know nothing of their own.(外国語を知らない者は母語について何も知らない)と言っています。
駿台予備校で教えて頂いた故伊藤和夫先生も同様のことをおっしゃっていました。
(伊藤和夫先生の英語学習法より)
例えばヨーロッパ言語の1人称は大体1つしかありません。
英語であればI、フランス語であればJe、スペイン語であればYo、ドイツ語であればIch、イタリア語であればIoという感じです。
でも日本語は私、俺、わし、おいら、あたし、あたい等たくさんありますよね。
日本語では自分を表現する時、自分と相手との関係性で使う言葉を変えます。(どちらが良いとか悪いとかいう話ではありません。念のため)
以前Iをどう訳すか物凄く悩んだことがあります。(コンテキストが分からなかったので)
日本語の木漏れ日という言葉に(ぴったり)相当する外国語はありません。
「もののあはれ」も外国語には翻訳しにくい語ですね。
このように母語と外国語を対比してみることで色々なことが見えてきます。
AIや自動翻訳機が発達しているので、これからは外国語を.学ぶことは不要だということを言う方がいらっしゃいますが、多分そういう方は外国語学習の目的をよく理解されていないのだと私は思っています。
まあ別に外国語を学ぶ必要を感じないのであれば学ばないという選択をするのもありですが…
私にとって外国語学習は生涯学習なので、これからも細々と学習を継続していきます。
御意見、感想、大歓迎です。

