英語コーチ、英日翻訳者の門田直樹です。
「便利は不便」という言葉は、私が尊敬する同時通訳の神様故國弘正雄先生がよく使われていた言葉です。
故松本道弘先生の著書には、
しかし、「便利は不便」と國弘正雄先生がよくおっしゃています。今のような何でも手に入る時代では、百年に1人といえる國弘正雄先生のような英語の達人はでないでしょう。
と書かれていました。
國弘正雄先生は手書きで用例カードを作られていたと聞いています。
その数は数万に及ぶそうです。
勘違いして頂きたくないのですが、デジタルがダメでアナログが良いということではありません。
現在のように無料で多くの英語に触れることができる便利な時代では、なかなか1つの学習法を続けることができないということが「便利は不便」だということだと考えています。
國弘正雄先生が中学の英語の教科書を500回以上音読されたというのは有名な話しですが、國弘正雄先生の中学生時代は教科書しか手に入る教材がなかったそうです。
だから教科書を繰り返すしか方法がなかった。
でもこの教科書を500回以上音読することで英語の基礎力を身につけることができたとおっしゃています。
松本道弘先生は中学生の時から(おそらく亡くなる時まで)英語で日記をつけられていました。
私は日記の現物を見せて頂きましたが、きれいな日記帳1ページにびっしりと書かれていました。
日記だけでなく、イラストも描かれていましたね。(しかも上手)
英語の達人と言われる人は学習法は違えど、1つの学習法をずっと継続されています。
國弘正雄先生がおっしゃるように、英語に限らず語学学習には捷径という意味での王道はありません。
効果のある学習法というのは多くの人によって既に紹介されています。
後はその学習法を継続できかどうかです。
私も久しぶりに英語で日記をつけようかなと考えています。
松本道弘先生の著書を読んで、数年は英語で日記をつけていたのですが、途中でやめてしまいました。
何事も凡事徹底ですね。
御意見、感想、大歓迎です。