英語コーチ、英日翻訳者の門田直樹です。
東北大学が大学入試問題に対する出願者へのメッセージを出しているということを最近知りました。
今年の東北大学の出願者へのメッセージが先日Twitterで結構話題になっていましたね。
中団に書かれている「英語によるコミュニケーション能力は以前に比べてきているかもしれないが、外国語である英語で書かれた文章を正確に読み、自分の考えを正しい英語で表現するという点を疎かにすることはできません」という点は全くその通りだと思います。
以前から繰り返し言っていますが、私は英語の4技能教育には賛成です。
ただ現実的に考えるときちんと英語の4技能教育をしようと思えば、英語の授業数を2倍にしないと無理ですよね。
でも実際は英語の授業数は大きく増えていません。
その結果リーディングやライティングにかけるウェイトが減り、リーディングとライティングの力が落ちてしまっています。
実際に高校生に英語を教えていて、きちんと構造を意識して読むことが出来る生徒は非常に少ないです。
多くの生徒は英文の大体の意味は分かっていると言います。
この大体というのがくせ者で実際に確認してみると英文の理解できていないというのが悲しい現実。![]()
大体分かっているというのは分かっていないと思っていた方が良いです。![]()
東北大学といった旧帝大の受験生ですらきちんと英文の読み書きが出来ていないのですから、大多数の高校生は出来ていないでしょうね。
大学で必要な英語力は英文を正確に読んで、書くことが出来る力です。
リスニング、スピーキングは出来た方が良いですが、必須というわけではありません。
中学校の英語の教科書も難易度が今年からグッと上がり、英語力の格差はさらに広がっていきそうな情勢です。
あまり暗いことは言いたくありませんが、英語教育は改革が進む度におかしな方向にいきますよね。
今後の英語教育がどうなるのか不安でいっぱいです。
御意見、感想、大歓迎です。
