李さんは過去28年間、国内外で慰安婦が被った被害を証言してきた人で、2017年に公開された映画『アイ・キャン・スピーク』の主人公として広く知られた人物だ。1928年に大邱(テグ)で生まれ、16歳の時に台湾の慰安所にいたことが知られている。2007年には、米国議会下院の公聴会に出席し「世界で起きている性暴行・蛮行を根絶するためにも日本は必ず謝罪しなければならない」と証言した。文在寅大統領は、トランプ大統領を招いた国賓晩さん会に李さんを招待し、李さんはトランプ氏とハグをした。
朝鮮日報は社説で、「市民団体は慰安婦問題解決という全国民的願いを口実に、ある瞬間から『問題解決』よりも『問題維持』と私欲を満たすことの方により力を入れるようになった。女性たちの恨(はん)は何も解決されていないが、団体の関係者は次々と政界と公職に進出した。折衝が避けられない国際社会の現実に背を向けたまま、政治目的の反日扇動に便乗し、却って問題解決を一層難しくしたとの批判も受けている。そのために李さんの暴露に対しては市民団体とその周辺から『ついに来るべき時が来た』との反応も出ているのだ」