医薬品大手の興和は、2021年7月1日(木)、
「抗寄生虫薬のイベルメクチンが、
新型コロナウィルス感染症の治療に
効果があるかを検証する臨床試験を始める。
早ければ、年内にも結果をまとめて、薬事承認を申請したい考えだ。」
と発表しました。
イベルメクチンのコロナへの効果については、
2020年6月24日発行の
「新型コロナはいつ終わるのか?」
という本に書かれていたので知っていました。
この本が発行されてから、1年になります。
1年たって、臨床試験を始めることになったことになります。
この本によると、
2020年4月3日、オーストラリアのモナッシュ大学の研究グループが、
試験管内の新型コロナウィルスに、イベルメクチンを投与したところ、
48時間以内にほば増殖しなくなったという研究論文を発表しました。
その論文によると、研究グループは、
「ベロ細胞」と言うアフリカミドリザルの細胞に、
新型コロナウィルスに感染させることから実験を開始。
その後、様々な濃度のイベルメクチンを投与した結果、
ウィルスの遺伝子増殖を抑制することが確認され、
その効果は驚異的で、
48時間以内にウィルスの増殖(複製)にかかわるRNAが、
99.98%減少したと報告しました。
RNA。そう、最近よくこの単語を耳にしますね。
ファイザー製ワクチン、モデルナ製ワクチン。
これらは、mRNAワクチンなので、
RNAという言葉をよく耳にします。
mRNAワクチンでは、ウィルスのタンパク質を作る基になる情報 mRNAの一部を注射します。
人の体の中で、その情報を元に、ウィルスのたんぱく質の一部が作られ、
それに対する抗体などができる事で、ウィルスにたいする免疫ができます。
イベルメクチンの話に戻りますが、
米国ユタ大学の研究チームも、2020年4月19日、
新型コロナウィルスに感染した患者の中から、イベルメクチンを投与された患者と、
投与されなかった患者をそれぞれ700人ほど抽出し、
死亡率を比較したところ、
投与された患者グループが、1.4%に対し、投与されなかったグループは8.5%だった。
これらの研究を踏まえて、
「北里大学は、イベルメクチンの臨床試験を実施する方針をあきらかにした。」
と書いてあったのが、1年前です。
興和の臨床試験は、800~1000人の軽症患者に、
症状の改善などの有効性や、安全性を確認するそうです。
イベルメクチンは、ノーベル医学生理学賞受賞者の
大村智・北里大特別栄誉教授が開発に貢献した薬ですが、
WHOは、2021年3月31日に、
「有効性を示す証拠が不確かだ」
として、臨床試験以外では使わないように、推奨していましたが、
このほど、臨床試験を始めることが発表されました。
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そして、この本
「新型コロナはいつ終わるのか?」
には、
「デジタル化の中で、結果を出せる人だけが生き残れます」
ということも書いてます。
「新型コロナはいつ終わるのか?」という本、
もし良かったら、ご覧になって下さい。