1月13~20日、インドネシアのジャワ島中部に行き、古都ジョグジャカルタを拠点にボロブドゥル遺跡、プランバナン遺跡(いずれも世界遺産)を観て来た。
これらの遺跡は今から31年前、私が初めて海外旅行に出た時に訪れた地である。当時、ジャカルタにある留学生の友人の友人の一般家庭でホームステイさせてもらった際、ホストファミリーに長距離列車で1泊で連れて行ってもらった。ただ、その時はジョグジャカルタの宿のツアーで、駆け足で2つの遺跡を巡っただけであった。
なので、今回はそれぞれの遺跡の近くに1泊以上ずつ宿を取り、周囲の遺跡も含めてレンタル自転車等でじっくりと観て回ることにした。
今回、インドネシアのジャワ島中部に行くことにしたきっかけ、目的は、
- 2024年4月に身内が亡くなり、介護の必要がなくなったこと、及び、コロナもある程度収まり、海外渡航がしやすくなった(少なくとも予防接種の証明書等は不要となった)。そのため、今年度は久しぶりに海外に行くことにした。
- コロナ禍の間、海外に行けなかった分、夏休みにモントリオール、秋休みにサンフランシスコに行った。そして冬休み。日本が寒い時季には、暖かい海外に行きたい。思いついたのはインドネシア。俺は昔、ホームステイをした経験があって、片言だがインドネシア語が使えるし、それを含めてインドネシアには過去に3回(ジャワ島、スマトラ島北部、スマトラ島西部)行ったことがあって、馴染みがある。
- 今の自分は、31年前に初めて海外に出た時と比べて、良くも悪くも違う。今の自分が、自分にとっての海外の原点であるインドネシアのジャワ島中部に行ったら、何ができて、何を感じられるか。郷愁・懐かしさも求めて…。
…などなど。正月は例年通りに仕事で、成人の日の連休の後ろに正月分の休みを合わせて、行って来た。
遊歴:2025年1月13~20日(7泊8日のうち機内泊・深夜空港待機が2泊)。
1月13日、夜勤明けの仕事の後、10:30に帰宅し、12:15に自宅を出発。電車を乗り継ぎ、京成本線で成田空港第1ターミナルに到着。今回の旅は行きは成田空港から飛ぶ(成田→シンガポール→ジョグジャカルタ)が、帰りは羽田空港に戻って来る(ジョグジャカルタ→ジャカルタ→シンガポール→羽田)。空港のフライト時刻は18:50。エアチケット代はExpediaで12,2550円。
成田空港の銀行で円をインドネシア・ルピア(Rp)に両替。事前情報でRp10,000=100円と捉えていたのだが、実際には123円。手数料込みとはいえ、高い! あまりに厳しい円安。Rp244,000=30,012円分を購入。チェックインの後、飛行機に搭乗。
1月14日、日付替わって深夜にシンガポールの空港に到着。6時間の待機中、空港のバーガーキングで食事。シンガポール$の現金は持っていないので、クレカで支払い。飛行機を乗り換え、現地時刻で朝の9時、ようやくジョグジャカルタの空港に到着。
ジョグジャカルタの空港にて、アライバルビザを取得。Rp500,000(=6,150円)をキャッシュで支払う。…高い。領収書を撮影。
続いて、税関。これはオンライン申請でしか受け付けておらず、俺は前々日の夜勤前に日本にて、e-CD(電子税関申請)のオンライン手続きを済ませてある。もしインドネシアの空港で申請する場合は、現地でQRコードを読んだ上で、やはりオンライン申請をしなければならないのだが、俺のスマホは現地では通信機器としての機能を果たさないため、これは不可能なこと。総じて、オンラインに馴染まない者にとっては手続きが非常に面倒と言えるが、ともあれ無事入国。
空港を出ると旅行会社のツーリストドライバーが待っていてくれた。
ドライバーのヤシンさん、33歳。
俺は元々、旅の移動はバスや電車などの公共交通機関を使って安く済ませたいタイプなのだが、事前に調べたところ、公共交通機関は思いの他、使い勝手が悪いことが判明。バス待ちのために貴重な時間を長く潰すことで、観光時間が削られてしまっては勿体無い。
そんな折、ネットにて、日本人が経営している現地の旅行会社「Javanava Travelcafe」を見つけた。そこには「空港への送迎だけでもご利用ください」とあった。車を手配するとなると、公共交通機関に比べれば当然に高くつくが、その方が便利で効率が良い。よって、空港送迎とボロブドゥル→プランバナンの移動、及び、最終日にディエン高原に行くプライベートツアーをJavanava Travelcafeに予約し、部分的に自分でバス等も使って移動することにした。
まずはドライバーのヤシンさんに、空港内の「インドマレット」なるコンビニに連れて行ってもらう。ここジョグジャカルタでもキャッシュレス可が進んでいるのだが、困ったことに「支払いはキャッシュ不可」の場合もある。特に市バス(トランスジョグジャ)に乗るには「e-money」なるICカードが必要で、現金やクレカでの支払いは不可。なのに、このe-money、事前に調べると「銀行やコンビニで売っている、とされているが、実際にはほとんどの店で売り切れていて、在庫がない」という。
なんじゃ、その不便さは…と思ったが、ここジョグジャカルタの空港内にあるインドマレットなら在庫がある可能性が高い、との情報をJavanava Travelcafeのオーナーさんから聞いていたので、ヤシンさんに案内されて、買いに行った。
e-moneyカードを無事、購入。これで市バスに乗れるし、コンビニでの買い物にも使える。インドネシアは暑いから、頻繁に水を買うことになるので、これは重宝する。カード代がRp27,500。チャージ代をRp100,000で頼んだら、管理手数料がRp1,500とのことで、差し引きRp98,500分をチャージしてくれた。計Rp127,500=1568.5円。現金で支払い。
車に乗り、ヤシンさんの運転でボロブドゥルの街に向かって出発。ヤシンさんは柔和な人で、よく笑う。日本語は一切話さないが、英語は上手い。ムスリム(イスラム教徒)で、ボロブドゥル遺跡のすぐ近くに住んでいるとのこと。車内ではインドネシア料理のことを話したり、ヤシンさんはサッカーが好きということで「インドネシアではサッカー人気が高いんだが、弱い。日本のサッカーは強い。アジアのスターだ」とか、こちらから振ったジャカルタ⇄バンドン間の高速鉄道の中国受注横取りの件について「政府がバカだ」等、話してくれた。
約1時間半でボロブドゥルの街に到着。まずは予約していた宿の「ワトゥアグン・ゲストハウス」に寄り、チェックイン時刻は14時なので、荷物だけ置かさせてもらう。その後、車でJavanava Travelcafeのオフィスへ。場所は宿に近い。オーナーのNさんは日本人女性。インドネシア人男性と結婚して、お子さんもいる。
まずはクレカで支払い。ツーリストカーによる送迎、移動、プライベートツアーでRp2,520,000。これにクレカ決済手数料3%が加わり、計Rp2,595,600。円建てだとクレカ決済時のレートがRp10,000=99円で、25,696円。現地の物価からすると高いが、滞在中、困った時にオーナーさんから日本語でのヘルプを受けられるなど、現地における安心・安全が買えることを鑑みると、妥当というか、むしろ良心的な額と思われる。
支払いの後、Javanava Travelcafeにて自転車とヘルメットをレンタルする。日本人には乗りにくいマウンテンバイクだと聞いていたが、実際に試走してみると、俺には普通に乗りやすい。レンタル料金はサービスで無料にしてくれた。これは有り難い。以前はバックパッカー旅行者に貸したりしていたが、コロナ禍以後、レンタル自転車の利用者はほとんどいなくなり、埃を被っていたようだ。さらに有り難いことに、翌日の観光にも使えるよう、自転車は今夜、宿に置いておいて良いとのこと。
ヘルメットを被り、サドルに跨って出発。ここからは俺の個人旅行タイム。目指すは「グレジャ・アヤム」、英訳すると「チキン・チャーチ」である。インドネシアは暑いので、途中でコンビニ「インドマレット」で水を購入。1.5リットル×2本でRp8,500(=104.5円)であった。
続く。