2月28日

 

早朝5時に起床。昨日のうちに購入していた食料を食べて朝食とし、6時に散策に出発。

 

 

前日にライトアップされていた湯畑。朝の空気の冷たさと湯の熱さの差により、湯気で真っ白である。

 

 

湯畑の近くにある旅館「源泉閣」。ここの裏手にある「わたの湯」源泉が、俺が泊まった「飯島館」まで引かれている。「わたの湯」は以前は「湯畑」源泉と同一と見なされていたようだが、平成16年頃に別の源泉と定められた様子。なお、この「わたの湯」を源泉としている「共同浴場」は無いので、ある意味、宿でそれに入れたのはレアとは言える。

 

 

湯畑の近くの「熱乃湯」。ここは共同浴場ではなく、湯もみショーが行われる観光施設。平日でも観光客が多いながら「観るもの」が少ない草津温泉では、人気があって大行列ができる観光施設なのだが、朝6時台ではさすがに誰もいない。

 

 

そして、朝6時台では湯畑の周囲にも人はほとんどいない。ようやく俺が望む「静かで落ち着いた温泉街」の雰囲気を堪能することができた。

 

朝一番で向かうは、18ヶ所の無料共同浴場のうち、唯一未入湯の「長栄の湯」である。

 

 

長栄の湯に向かう途中、無料共同浴場「千代乃湯」がある。ここは観光客でも入湯可。後で入ることにし、外観だけ撮影し、先へと進む。

 

 

さらに進むと無料共同浴場「煮川乃湯」があった。ここも場所を憶えていた。事前調べでは、ここは「地域住民以外入湯禁止」のはずだったが…入口付近を確認するも、その旨の張り出しがない。てことは、え? 観光客でも入って良いの? とりあえず外観だけ撮影。入れるようなら後で入ることにして、先へと進む。

 

 

歩いていると、たまたま無料共同浴場「長寿乃湯」を発見。「地域住民以外入湯禁止」の旨、大きく張り出されていた。

 

 

無料共同浴場「長栄乃湯」に到着。左が旧・長栄乃湯。右が現・長栄乃湯。ここは団地の中にある。

 

 

旧・長栄乃湯。かつては「町営乃湯」という名称だった。区民会館事務所に併設されている無料共同浴場だが、現在休業中。いつ頃からか、コロナ絡みなのかは不明。

 

 

現・長栄乃湯。やはり「地域住民以外入湯禁止」の旨、大きく張り出されていた。

 

とはいえせっかく来た草津温泉。そして、唯一の未入湯の共同浴場。ここは入湯はしないにせよ、せめて外観だけでなく、浴槽内の画像の撮影をしたい。過去4回、草津温泉を訪れて無料共同浴場を巡ったことがある俺は、地元住民専用であれ、多くの無料共同浴場の入口が施錠されていないことを知っている。浴場の戸に手を掛けてみたところ、開いた。

 

 

大気の冷たさと浴槽内の暑さの寒暖差でデジカメのレンズにかなり結露が付いたが、現・長栄乃湯の浴槽を撮影。源泉は万代鉱源泉。

 

その後、張り出しの警告(?)を守り、入湯せずに辞去。しばらくして長栄乃湯の遠景を撮っていたところ、団地の住民が入湯に来ていた様子。地元住民専用の共同浴場に(入湯しないとはいえ)観光客が入っていたらトラブルになりかねないので、早々に辞去して良かった。

 

来た道を戻る。気になるのは入口に「地域住民専用」の旨の張り出しがなかった「煮川乃湯」である。改めて寄ってみると、やはりその旨の張り出しは1つもない。中を伺うと、すでに入湯中の人がいる様子。おそらくは地域住民であろう。

 

さて、どうするか。観光客である俺がここに入り、中にいる地域住民とトラブルになるのは避けたい。でも、建物の外側には「地域住民専用」の旨の張り出しは一切ない…。ならば、とりあえず入ってみようか。それで、中で入湯している地域住民に何かクレームを言われたら、「他の無料共同浴場には張り出しがあったんですが、ここはないので、入らさせていただけるのかと思いまして…」と言い訳して、早急に出てしまえば良い。せっかく来た草津温泉だ。入れる無料共同浴場には入りたい。

 

よって、意を決して中へと入る。先に入っていた地域住民の方に挨拶したら、普通に挨拶を返してくれた。その後、特に何を言われるわけでもなし。普通に入湯できた。

 

 

先に入っていた地域住民の方が写らないよう、「煮川乃湯」の浴槽を撮影。源泉は、無料共同浴場18ヶ所のうち唯一の煮川源泉。湯温は熱くて長湯はできず、地域住民の方よりも俺の方が先に出た。

 

 

続いて「千代乃湯」へ。源泉は湯畑源泉。ここは無料地元住民以外も入湯可なので臆せず堂々と入湯する。中の照明は暗め。ただ、濃い湯気が立つため、フラッシュを焚いて撮影すると真っ白になる。湯温は草津温泉の他の無料共同浴場に比べるとぬるめであるため、ここではそれなりにゆっくりと浴槽に浸かった。

 

千代乃湯を出て、湯畑の周囲を通り、西の河原通りへと向かう。そこに向かう理由は前日、このエリアの無料共同浴場「凪乃湯」の建物の外側に「地域住民専用」の旨の張り出しがなかったため、観光客でも入れるかどうか気になり、入れるようなら入りたいと思ったからだ。かつ、近くの長寿店で温泉饅頭を購入するためである。

 

凪乃湯に到着。建物の外側には「男湯」「女湯」の表示はあるが、やはり「地域住民以外入湯禁止」とはどこにも書かれていない。なので、入ってみた。中には誰もいない。なので、気がねなく衣類を脱ぎ、浴室の入口の戸を開けて中に入ろうとしたところ…その浴室の入口の戸にのみ、「地域住民以外入湯禁止」との旨の張り出しがなされていた。

 

いや、いきなり(本当にいきなり)そう言われても、こっちはもう入湯する気で服も脱いでしまっているしなあ…ということで、入らさせていただくことにする。もしこの後、地域住民の人が入りに来て、何かクレームを言われたら、以上のことを説明すれば良いだろう、と。

 

 

「凪乃湯」の浴槽を撮影。源泉は、無料共同浴場18ヶ所のうち唯一の河原源泉。中の照明が暗い…ていうか、灯りが無い?

 

ところで、この凪乃湯も含めて、草津の無料共同浴場はどこも、朝も昼も夜も、湯はドバドバと浴槽に出っ放しになっている。そこに入湯しようとしたところ…熱い! これは度を越した熱さだ。熱すぎる。水道があるので、かなり埋めたが、それでも熱い。無理して足を浸けると…熱さを越えて痛い。結局、水で埋めた湯を繰り返し掛け湯にする形の入湯とした。

 

 
凪乃湯を出た後、そのすぐ近くにある「元祖温泉饅頭専門店 長寿店」へ。今日も朝の早くから、饅頭配りの爺さんと緑茶配りのおじさんは仕事に勤しんでいた。昨日は緑色(抹茶)の試食をしたので、今回は茶色の試食をさせてもらった上で、店内へ。

 

 

職場への土産として、茶色のあずき饅頭を購入。20個入りで3000円のところを2600円(税込)円に値引きしていた。これが緑色の抹茶饅頭だと、値引きにならない。職場での土産は1人1個ずつになるから、同じ味であることに問題ないため、迷わず茶色を購入した。なお、以前は白色の饅頭もあったのだが、現在は生産していない。もしかして、原材料の価格高騰が原因か? 嗚呼、哀しき哉、物価上昇…。

 

店を出ると、試食配りのお爺さんが「ありがとねえ」と言ってもう1つ(半個)、試食の饅頭をくれた。今度は緑色の抹茶である。蒸かし立ての饅頭は、いつ食べても美味。

 

宿へと戻り、チェックアウト時刻の10時まで、ゆっくり過ごして身体を休めた。

 

続く。