昨日のブログで、ALPS処理機で汚染水の核物質の除去が出来ているという東電の資料をアップしたが、その資料をつぶさに見ていると、新たな問題も色々と出て来た。
これが問題の放射性物質の除去ができたという資料の1ページ。
詳細は昨日のブログを参照して下さい。
注目すべきは、既設(2011の事故後設置?)と、2014年度途中から稼働の増設分があって、どちらも、処理前の汚染水(赤点)を告示濃度以下に処理している、と言うことだ。
そこから言える根本的な疑問は、昨日も書いたが、
それじゃ、なぜ現状の貯水タンクの約7割が基準値以上の汚染水のままなのか?
ということだ。
それから、この資料では、この分析結果は対象タンクが今回放出したB群を含むA・B・Cのタンク群だけとなっている。
だとすれば、これら2点のことから言えることは、事故後10年かけてまともに処理出来た物は、タンク全体の3%と言われているA・B・Cのタンク群だけだったということか?
と、いうことになってしまうのですけどね。😵
つまり、ALPS処理機は、当初からなんとかカタログ通りの性能は出せたものの、実際は処理できる数量はとても少なくて、10年かけていわゆる「2次処理」しないでも放出出来るようになったのは、A・B・Cのタンク群だけでした。
と、いうことか。😱
この資料を善意に解釈しても、それ以外に現状の貯水タンクを見れば、結論としてはそう見るしか無いと言うことだ。🥸
もしもそう云うことならば、ALPS処理機その物の改良が出来たとも聞かないので、例えば、1日で何トンを実際処理できるのかが大問題になる。
東電は、毎日デブリに触れた汚染水は100トン出ていると言っている。
10年かけて7,800☓3=23,400トンならば、年間でわずか2,340トンしか処理できないわけで、
年間36,500トンになる汚染水さえカバーできないことになってしまうんですけどね。😵💫
東電は「確認」したというだけだが、本来ならば、
ALPS処理機を具体的にどう改良して、実際に汚染水をここまで除去できますというデモンストレーションを公開でやるべきだろう!
それをやれば、何ら問題なしなのに、なぜしないのだ?
これまでも、ごまかすようなことを何度もやってきた東電の発表や資料を信じろとか言われても、この資料を見てさえ、当然過ぎる疑問だらけになってしまうのに、信じられる訳がないだろう。
誰かこの資料をどう見ればいいのか教えてもらえるなら有り難い。🙏
昨日報道の分析結果の出たという1000トンは、2回目放出予定のC群の内の1000トンだが、この分析を行うにあたっては、第三者の関与がないまま、また東電だけで実施されているようだ。
上記の分析結果を踏まえれば、それが嘘の無い資料ならば、結果は問題なしで良いかもしれないが、
透明性を担保する気があるのならば、第三者の立ち会いと第三者独自の分析が必要なことは言うまでもないことだろう。
実際はどうしたのかどうかも含めて、資料がアップされるのを待って、また検討したい。
なお、昨日のブログで資料を見て、これが残り1割の核種ではないかと書いたが、国際NGOの発表資料では、どうも代表的な核種についての分析結果の資料となっているように読めるので、残り1割の核種が何だったのかは依然として不明だと言うことになります。(_ _;)