いやはやなんとも、どうして政府や環境省などその関連機関が自分たちに都合のいい部分だけを切り取って、いかにもトリチウムが人に対して無害であるかのような『科学的』根拠らしきものを並べ立てているのを無批判に信じてしまうんでしょうね゙〜?

ネットで調べれば、あっと言う間に大本営発表の嘘が分かるのに、自分で調べる気もないグウタラばかりなんだろうか?


ちょっとグーグルで調べただけで、次の記事が目に入った。

原子力百科事典の項目には、政府のプロパガンダと全く反対の内容が書いてあった。

概要
将来のエネルギー源として計画が進められている核融合(炉)にかかわる環境・生物影響、とくにトリチウムの人体への影響が注目される。トリチウムはトリチウム水(HTO)の形で環境に放出され人体にはきわめて吸収されやすい。また、有機結合型トリチウム(OBT)はトリチウムとは異なった挙動をとることが知られている。動物実験で造血組織を中心に障害を生ずることが明らかにされ、ヒトが長期間摂取した重大事故も発生している。

<本文> トリチウムは水素の同位体で、最大エネルギー18.6keVで平均エネルギー5.7keVという非常に低いエネルギーのβ線を放出し物理的半減期は12年である。大気上層中で宇宙線中の中性子と窒素原子核との衝突によって生成する天然トリチウムが自然界の水循環系に取り組まれているとともに、核実験や原子力施設などから主としてトリチウム水(HTO)の形で環境に放出され、生物体へは比較的簡単に取り込まれる。ヒトの体重の60〜70%は水分で、個人差はあるが、女性よりも男性、老人よりも若者、太った人よりも痩せた人の方が含水量が多い傾向にある。表1は国際放射線防護委員会(ICRP)がトリチウムの被ばく線量計算のために水分含有量を推定したもので、“体重70kgのヒトの60%(42kg)が水分である”と仮定している。このうちの56%は細胞内液、20%は間質リンパ球、7%が血しょう中に、残りは細胞外液として存在するものとしている。飲料水や食物から摂取されたトリチウム水は胃腸管からほぼ完全に吸収される。トリチウム水蒸気を含む空気を呼吸することによって肺に取り込まれ、そのほとんどは血液中に入る。血中のトリチウムは細胞に移行し、24時間以内に体液中にほぼ均等に分布する。また、トリチウムは皮膚からも吸収される。最近問題になっているのは有機成分として取り込まれた場合の有機結合型のトリチウム(OBT:Organically Bound Tritium)で、一般に排泄が遅く、体内に長く留まる傾向がある。トリチウムは水素と同じ化学的性質を持つため生物体内での主要な化合物である蛋白質、糖、脂肪などの有機物にも結合する。経口摂取したトリチウム水の生物学的半減期が約10日であるのに対し、有機結合型トリチウムのそれは約30日〜45日滞留するとされている。 トリチウムのβ線による外部被ばくの影響は無視できるが、ヒトに障害が起きるのはトリチウムを体内に取り込んだ場合である。ヒトの場合にはこのような事故例は少ないので、主として動物実験から被ばく量と障害の関係が推定されている。 放射線の生物学的効果を表す指標をRBE(Relative Biological Effectiveness,生物学的効果比)というが、いろいろな生物学的指標についてのトリチウムβ線のRBEは表2のように示される。基準放射線をγ線とした場合のRBEは1を超える報告が多い。 血球には赤血球、白血球(好中球、単球、マクロファージ、好酸球、リンパ球など)、血小板がある。これらはすべて骨髄の造血細胞から作られ、それぞれ機能が異なる。ヒトの末梢血液をin vitro(生体外)で照射してTリンパの急性障害をしらべた結果、トリチウムの細胞致死効果はγ線より高く、また放射線感受性はいずれの血液細胞もマウスよりヒトの方が高いことが明らかにされている。 トリチウム被ばくの場合、幹細胞レベルでは変化があっても通常の血液像の変化は小さい。したがって急性障害のモニタリングには幹細胞チェックが重要である。 トリチウム水を一時に多量摂取することは現実的にはあり得ないが、低濃度のトリチウム水による長期間被ばくの場合を考えねばならない。
 
リンクを貼ったが、上手く行かないので、PDFを貼って見た。

なお、この辞典は日本原子力研究開発機構が作成しているので、もしやと思って、現在の記載内容をチェックしたところ、見事にトリチウムに関しては、全く当たり障りのない極めて簡素な内容に書き換えられていました。

呆れて開いた口が塞がらないとはこのことです。
これが政府のやり口ですね。ムキー




他にも、関係研究論文を全て調べた記事もあった。
 


以下の記事は上記からの抜粋です。


みなさんは、「科学的に安全」と聞いて、どんなことを想像しますか?

“研究者・科学者によって証明された安全性“と思う人が多いのではないでしょうか。
ところが、実はこの言葉にはまやかしがあるのです。
自然科学系の研究者は、基本的には事実に基づき、実験や研究の成果を論文にして発表します。

そこには「安全(safety)」とは書かれていないのです。
同様に、「危険(dangerous)」とも書かれていません。

では何が書かれているのでしょうか?

その例として、「ある部分までは安全だが、ある部分は危険かもしれない」というように書かれています。

これは、科学論文を書く際に、最も基本的な決まりです。
科学は、絶対の安全(もしくは危険)は保証しません。
科学に基づいて安全か危険かを決めるのは、私たち社会の側なのです。


(略)

2023年4月、ティモシ―・ムソー教授は、トリチウムに関連する科学文献約70万件を調査し、トリチウムが人体などに及ぼす生物学的影響を扱った約250件の研究を分析して、文献レビューをまとめました。
分析の結果、大部分の論文は、トリチウムによる被ばく、特に内部被ばくがDNAの損傷、生理機能と発達の障害、生殖能力と寿命の低下、ガンなどの病気のリスク上昇といった、重大な影響をもたらす可能性を示していました。

多くの論文が、DNAの一本鎖および二本鎖切断、優性致死突然変異の増加、あらゆる種類の染色体異常、遺伝的組換えの誘発などを報告していました。

トリチウムは遺伝毒性と発がん性を有しており、生殖系にも生物学的な影響を及ぼす恐れがあるとみられています。


(略)


国や東電が主張し喧伝している「科学的に安全」とは、実は「科学的に」ではなく、科学論文の「安全かもしれない」という一方的な結果だけを集めて、国と東電が「恣意的に」主張しているだけにすぎないのです。


(略)


トリチウムの発がん性関連の研究は、わずか14件しか見つかりませんでした。
その14件も、マウスなど実験動物を用いたもので、人に対するトリチウムの発がんリスクを調べた研究はありませんでした。


(略)


トリチウムとがんに関する現在の知識は、十数件の実験的研究と、ほんの一握りの疫学的研究があるだけです。
すなわち、トリチウムががんを引き起こすことはない、と主張する科学的根拠はないということです。



はてさて、皆さんは、どちらの主張を信じますか?


いいとこ取りだけの大本営発表、それも税金で大々的に広報されている方を信じてしまうんでしょうか。

それとも、きちんと冷静に事実に基づいて科学的な判断をしている方でしょうか?


この記事は、最後に次のように結んでいました。


トリチウムの生物学的な影響に関する研究が極めて少ないのは、研究資金が投入されていないことを反映しているといえるでしょう。

正常に稼働している原発から排出されている最も多い放射性物質がトリチウムです。

原発の利用を推進するために、意図的に研究されてこなかったとも考えられます。

少なくとも科学的見地においては、廃炉作業中に発生している汚染水を今のままの方法で海洋放出しても、自然界や生態系、人体に影響はないとは、どうしてもいいきれないのです。

以上


いや~マジで、政府が宣伝するようにトリチウム水がそんなに人体に無害で安全だと言い切るのなら、是非、アルプスの天然水で思いっきり希釈した『ALPSの安全な処理水』ペットボトルを製造して、政府のお偉方や東電の社長以下職員の皆さんで一斉に飲んじゃうデモンストレーションでもやってみたらどうなんでしょうね。

ついでに政府の言う事を鵜呑みにしているホリエモン他大勢の皆さんも飲んじゃって、貯蔵タンクを一刻も早く空にしちゃいましょう!😎


風評被害、風評被害と言うけれど、海に放出されたら直ちに全世界の海に均一に希釈されて広がるものでは無いことは、ちょっと考えれば誰にでも分かる事だ。

結局は、汚染源の周辺が一番放射性レベルが高くなるのも分かりきった話しだろう。

今後何十年と放出し続けなければならないことは政府も認めざるを得ない事実だ。

風評被害が風評では無く、実害が明らかになったとき、一体誰が責任を取れるというのか?

政府が今やっていることは、自分達の利権のために、福島の漁民や海を見殺しにする犯罪行為そのものだ。

いずれ歴史が証明するだろうが、その時ではもう取返しは付かないだろう。


ここまで書いて、私には宮崎駿の「風の谷のナウシカ」に出てくる『腐海』の映像が頭に浮かんできた。

あの世界でも愚かな人間達は利権のため戦争をやめない。

「大地の怒」であるオームに踏み潰されるまで、馬鹿は死んでも治らないのだろうなあ・・・☠️