こんにちは😃

ご訪問ありがとうございます。



最近、子供たちや友達と

会話していても


「残りの人生を…」とか、


「老後は子供に迷惑をかけないように…」


という言葉を発してしまいます。

最初は無意識でした。

しかしある時、

私より年上のお友達に


「まだ還暦も迎えてないのに、

 何をそんなに

 残りの人生なんて言ってるの?

 今は人生100年時代だよ。」


と笑われてしまいました。



それは多分、

一昨年81歳で亡くなった母のことが

頭にあるからだと思います。



2019年11月

いつも9時前には就寝する母が、

その日は私と一緒に

サスペンスドラマを見て

11時まで起きていました。

見終わって


「面白かったね。」


なんて会話をして、

みんな眠りにつきました。



翌朝、

いつも6時前に起きている母が、

その日は8時になっても

起きてきませんでした。


「夕べ遅くまで起きてたから

 眠いのかなぁ?」


私 

「そうねぇ…。」


ふと、具合が悪いのかもしれないと思い

寝室に行ってみました。


私 

「おはよう、お母さん。

 大丈夫?具合悪い?」


「頭、痛い。」


しかめ面をしながら答えます。


「病院に連れて行こうか?」


「動きたくない。

 このままもう少し寝てる。」


「分かった。」


私はそのままドアを閉めました。



娘を学校に送り出し、掃除をして、

ふと時計を見ると10時でした。

また母の部屋に行き、

ベッドのそばで声をかけました。


「お母さん、具合どう?」


その時母が何かを言ったのですが、

何を言ったのかよくわかりませんでした。

聞こえなかったのではありません。

訳のわからない言葉を

発したように思ったのです。

でも、私は具合が悪い時に


「なんて言ったの?」


と聞き返すのは煩わしいだろうと思い、

そうはしませんでした。



母は起きあがろうとしていたので、

手を貸して立たせてあげると、

トイレにひとりで向かって行きました。

用を済ませ戻ってきた母は、

またベッドで横になりました。



そして午後の1時。


お腹空いてないのかなぁ…。


と思い、また母の部屋に行きました。

その時母は、ひとりでなんとか

立ちあがろうとしているところでした。


「トイレ行きたいの?」


すると母は、

また何か意味不明な言葉を発しました。



私に支えられながらトイレに入った母。

そして、用を済ませた母はドアを開け

何か言いたそうに、

こちらに視線を向けていました。

その様子は、

何か戸惑った表情に見えました。

ふと便器を見ると

トイレの水が流されていません。

胸がざわざわしてくるのを感じながら、

私は母に質問しました。


「お母さん、

 もしかしてどうやって水流すのか

 分からなくなったの?」


母はコクンと頷きました。


毎日何度もやっていることなのに分からない⁈


私は少し背筋にひやっとした

冷たい感覚が走りました。

水を流しながら、

再び母に尋ねました。


「お母さん、自分の名前わかる?

 お母さんの名前は何?

 言ってみて。」


やはり母は何か言っているのですが、

何を言っているのか理解できません。


大変なことになったぞ!!


そんな思いが頭を巡っていました。



母をベットに寝かせ、

すぐに救急車を呼びました。

5分もしないうちに

救急車がやってきました。

隊員の方に状況を説明しながら、

寝室まで案内しました。

隊員の方が母に話しかけます。


隊員

「お母さん、こんにちは。」


するとなんと母は


「こんにちは」


はっきりとした口調で

挨拶をしたのです。

隊員の方も聞いた話と違うと思ったのか


隊員

「あれ?はっきりしてるね。」


と驚いたように言いました。


「でも、さっきは名前

 言えなかったんですよ。」


隊員

「お母さん、名前言えるかな?

 なんて名前?」


再び母は、

訳のわからない言葉を発しました。


隊員

「ああ、やはり意識障害でてますね。」



それからすぐに母は、

大きな病院に運ばれました。

病院に着くと、

救急車で運ばれるまでの状態を

時間経過と共に先生にお伝えしました。



しばらくして先生に呼ばれ

説明されました。

そこには母の頭の

レントゲン画像が映し出され、

素人の私が見ても

母の左脳に何か白い影が

広がっているのがわかりました。

先生の話だと

それは血液だということでした。



母は

出血性脳梗塞になったのです。



続きます。