ユウイチの三回忌には
行くことはできなかった。
理由は法要の前日あたりから天候が荒れていて
無理してくることはないと
母から連絡があったからだった。
時期的に天候が悪くなるとはいえ
前回も天候が荒れていると
私は来るなと
彼に言われているような気もしなくもない。
例え彼に来るなと言われているとしたならば
そうかもしれない
と言えなくもない。
なぜならこの時の私は
彼に対して怒りがあったから
自己満足の死で
皆を悲しませて
逃避した
覚悟がない奴
と思っていた。
そんな人は自分の法要に来てほしくないだろうな。
死んで借金を返済しようとしたのかもしれないが
母からの話によると
稼業を畳むことにしたとしても
多少の借金は残る可能性があっただろうけど
返済できない額ではないことがわかったから
腹が立っていた。
勝手な想像でしかないけれども
彼は家業を畳む覚悟ができずに
自死を選んだ。
家業を畳むことが死ぬこと以上に
恥だと思ったのではないだろうか。
残された家族の気持ちを
考えもせずに。
勝手に自己憐憫に浸って。
今死んでどうだい?
やっと苦しみが終わったと晴れ晴れした気持ちだろうか?
仕事に子育てに追われている妻を天から見下ろして
あなたは何を感じる??
自分は死んで正解だったと思えるのだろうか??