幸せの選択問題 -19ページ目

幸せの選択問題

幸せの選択問題



「お前、歳いくつだ?」
「俺?。。。19」
突然話題の矛先が自分に転じためか、アキは少し緊張した面持ちになる。
「学校は?」
「大学、行ってる」
「毎晩こうやって人の家を渡迪士尼美語 世界り歩いてるのか?」
昨晩の様子から、桐谷は何となくそんな印象を受けていた。
「えっと…、毎晩ではないよ」
「ちゃんと帰る家はあるんだな?」
矢継ぎ早に質問を重ねると、アキは一瞬、言葉に詰まった。
「2か月前までは。。。大学の寮に住まして貰っててん。けど、門限守らんとか、無断外泊とか、素行悪いって追い出された。―やから今は、大学の体韓國 食譜育棟で寝たり何やらしながら適当に過ごしてる」
「体育棟…?」
―一体何を言ってるんだ、こいつは。
「雨風しのげて安全やし、シャワーあるし、ロッカーもあるし、慣れたら結構快適やで」
何でもないことのようにアキは言う。
体育棟なるものが一体どのような場所なのかはあまり見当がつかなかったが、恐らく更衣室に近いようなものなのだろう。
「お前なぁ。。。。。。何て生活してんだ。追い出されたんなら新しく家借りるなりしろよ。。。。金がないのか?」
「あるよ。バイトしてるし、貯金もあるし」
「じゃあ何で」
すっとその表情に陰が差したのを、桐谷は見逃さなかった。

「。。。狭い部屋に、長いこと一人でおるんが苦手やねん。―やから何か、改めて部屋借りる気にもなれんくて。。。フラフラしてる」
桐谷は理由を訊ねるか迷ったが、目を伏せ輪證追蹤たアキの表情を見て、訊くべきで。
「。。。実家は?」
「。。。。。。大阪やで」
小さな声で答えて俯いたアキに、そうか、とだけ返した。
触れないでくれ、と全身で訴えてかけて来るかのような空気があった。

「で、昨日は何であそこに居たんだ?」
尋問されてるみたいや、とアキは困ったように言ったが、質問には応じた。
「昨日はもともと、違う人の家にいてん。適当に声掛けて。。。。けどいきなりその人、注射器持って近付いて来て。。。これはやばいと思って飛び出してん。そしたら雨降って来るし、上着持たんと部屋出たからめっちゃ寒いし。。。何かもう色々めんどくさくなって、たまたま通り道にあったこのマンションに入ってん」
―注射器。。。!?