稽古(けいこ)
稽古という漢字は読むことに苦労はしないものの、いざ書こうとすると、
どうなっているのか拡大して見ないと、なかなか書けないものです。
普段から頻繁に使う漢字ではないので、やむを得ないと思います。
稽古の意味は単純に考えれば「練習」するということになりますが
けいこの「こ」に「古」が使われていることから単純に練習する事とは
意味が少し変わって来るようです。
古くは古事記の序文に「稽古」があり、
「古(いにしえ)を稽(かんがえ)ること」という意味です。
稽古は一般的なスポーツなどでする練習と重なる部分がありますが
練習が大会本番を目指して必要な技を習得するためにするのに対して
多くの芸道では、稽古は技の習得とともに自己の内面を研鑽し高めていく
という過程としてとらえられています。
ですから、その過程はすべて本番であると言われ、スポーツの練習に比べ
内面研鑽の意味からも、「修練」「鍛錬」「錬成」などど言われることがあります。
形(勢法)習い、の後は細かい指導は無く、稽古を通じて師匠や先達たちの
技を盗むという伝授方法を取る芸道も多くあります。
古(いにしえ)は過去の達人であった先人の残した理想的な形に近づくために
稽(かんがえ)て修練していくことです。
世阿弥の書いた「風姿花伝」には、「稽古は7歳くらいから始めるが良い」と言った
記載があり、伝統芸能では稽古始めを6月6日とするようになったということです。