御呪い
御呪いは(おまじない)と読みます。
おのろいではありません。
御呪いというのは、昔から様々な
伝承が残っています。
災厄を祓う御呪い
心願成就の御呪い
健康祈願の御呪い
生活に役立つ御呪いなど
神仏や神秘的な力を借りて、災いや
病気を取り除いてもらうことを願う
行為や言葉です。
基本的には自分又は家族の無事を祈り
健康や安全を願う行為ですが、時として
正当防衛的に相手を祓うことにも使われます。
御呪いの「御」がとれて呪いとなって
個人や集団の一方的な恨み辛み或は誤解により
他者の不幸を望んでかける場合には
「呪い」は(のろい)と読みます。
同じ漢字ですが読み方の違いで攻守の
意味が変わってきます。
「人を呪わば穴二つ」という平安時代からの
ことわざがあります。
他人に害を与えようとするならば、結局は
自分も同じように害を受けるということの
たとえです。
他人を呪って殺そうとするならば、自分も
その報いで殺されることになるから墓穴が
二つ必要になるということです。
同じ漢字の中に正負の感情が混在しており
その願望の源泉がどこから湧いてきたものか
によって運命が分かれるということでしょう。
御呪い(おまじない)も使い方を間違えば
「マジで無い」ことになってしまうかもしれません。
誰でも知っている簡単なおまじないの例
をあげて終わりにすることにします。
「ちちんぷいぷい、痛いの痛いの飛んでけ!」
子供が転んで怪我の痛みで泣いている時に
怪我をした所を撫でながら言う言葉です。
「手のひらに人の字」は、緊張している時に
手のひらに「人」文字を三回書いて飲むと
緊張がほぐれると言われています。
「相合傘」は、教室の黒板などに
男子と女子の名前を書いて、相合傘で
ペアにしていたのも一種の御呪いでしょう。