ハッカ
易経の八卦
乾、 兌、離、震、 巽、 坎、 艮、 坤
けん、だ、り、しん、そん、かん、ごん、こん
の八卦は「ハッケ」又は「ハッカ」と言います。
今回は
膨大な量から少量の精油しか抽出できないため
少ない荷物にしかならないということに由来した
と言われている漢名の「薄荷」を音読みした
「ハッカ」の話です。
ハッカは古くから世界中で使用されてきた
「ミント」の和名ということになります。
ハッカはシソ科ハッカ属の多年生植物です。
シソ科ハッカ属ということは単純に考えて
親がシソということになるのでしょう。
植物の分類方法は分かりませんが
香りを想像しながら両者を比べてみると
個性の強い香りに「なるほど」と
思ってしまいます。
ハッカの栽培は古代ギリシャに始まり
世界に広まったと言われています。
世界中で品種改良の結果現在では100種類以上
が品種として認められているようです。
日本には平安時代に中国から伝わったと
されています。
ハッカにはメントールやカルボンなどの主成分を
はじめ、100種類以上の成分が含まれており
精油の成分や使用用途から三種類に大別されます。
ガムの味で想像すると分かりやすいです。
クールミントガム
ペパーミントガム
スペアミントガム
クールミント(和種ハッカ)
原産地はアジア東部で主体成分はL-メントール
メントール含有量が一番高く、ペパーミントの
2倍以上とも言われています。
キリッと強い清涼感が特徴です。
ペパーミント(西洋ハッカ)
主な生産地はアメリカ、インドなどです。
主体成分はL-メントール、メントフラン
ウォーターミントとスペアミントの
交配種で、スーとした清涼感があり
少し甘味があるのが特徴です。
スペアミント(緑ハッカ、オランダハッカ)
原産地のヨーロッパでは人気の高い品種です。
主体成分はL-カルボンでメントールは
ほとんど含まれていません。
穏やかな清涼感があり、甘味や青臭さが特徴です。
ハッカの主成分であるメントールは医薬品の
材料としても利用されており、健胃作用、
抗菌作用、鎮痛作用、血管収縮作用などの他
抗ウイルス作用を持つ「メントン」
去痰作用を持つ「メントフラン」
強壮作用を持つ「サビネン」
リラックス効果がある「リモネン」
なども含まれているそうです。
更に、ハッカには殺菌作用があり
皮膚炎や虫刺されのかゆみに効果かある他
虫よけスプレーとしても使用されます。
ハッカ油を肌に塗ると打ち身や肩こりなどを
改善する鎮痛効果を発揮します。他にも
乗り物酔いを軽減する働きがあるそうですが
ハッカ油は粘膜への刺激が強いため
肌に塗る時には十分注意が必要です。
ハッカにはガムを噛んでいただけでは
分からない奥深さがあります。