白露(はくろ)
令和6年9月7日土曜日午後12時11分から
二十四節気の一つ「白露」になります。
二十四節気を四季の四で割れば各季節ごとに
六節気が配分されることになります。
秋の六節気は、立秋から始まり処暑、白露
秋分、寒露(かんろ)、霜降(そうこう)の
六つとなり白露は三つ目になります。
涼しさが増してきて暑さを上回り
時として、水蒸気が結露して露になり
白く輝くという、本格的な秋の訪れを
感じさせる節ということになります。
白は五行では秋の色です。
春は青、夏は赤、秋は白、冬は黒
各季節の間にある土用は黄色で
五行本来の色ということになります。
季節と色はセットになります。
春は青とセットで「青春」
夏は赤夏とはならず「朱夏」(しゅか)
秋は白とセットで「白秋」
冬も黒冬とはならず「玄冬」(げんとう)
朱は赤、玄は黒で同じ色合いを示しています。
白露の白は秋、露は秋の次に来る
冬「水」の前触れとして小さな水分の
集まりで表現しているのかもしれません。
白露の頃には「秋の七草」が咲き始める
と言われています。
「春の七草」は良く知られており
1月7日に七草がゆを食べて無病息災を
祈願する風習があり、スーパーなどで
七草がゆのセットが販売されているので
身近な存在ですが、秋の七草は春と違い
鮮やかな花や、おかゆの具になりそうな
花はありませんが、控えめな美しさを
備えた草花が名を連ねており秋の風情を
満喫することができます。
秋の七草は
萩(ハギ)、尾花(ススキ)、葛(クズ)
クズの根は葛根と呼ばれ漢方でおなじみの
葛根湯の原料になり、根から取ったクズ粉は
葛餅、葛切り、葛湯など食用としても
応用範囲が広いものです。
次は撫子(ナデシコ)、大和撫子と使えば
日本女性の清らかさ、美しさをたたえて言う
言葉として使われます。
女郎花(オミナエシ)、オミナエシと読めた人は
素晴らしいです。「おみな」は美人のこと
「へし」は「圧(へ)す」で美人を圧倒する
ほど美しいという意味で、花が枯れても
長く鑑賞できるそうです。
撫子と女郎花、女性の美しさをたたえたり
圧倒したりというのはころころ変わる
秋の空に合わせたのかもしれません。
ちなみに、女郎花があって男郎花は
無いのかというとこれがちゃんとあるんです。
男郎花は「オトコエシ」と読みます。
花の色が白く地味で、茎や葉が女郎花より
大きく男性的な感じがすることから
命名されたと言われています。
次は、藤袴(フジバカマ)生はほぼ無臭
ですが乾燥するにつれて桜餅のような
甘い香りを放ち、古くから香料として
用いられたり、生薬としても利用
されています。
最後が、桔梗(ききょう)です。
やはり根は生薬や「桔梗湯」などに
使われています。
春の七草もつい忘れて全部言えませんが
秋の七草はほとんど分かりません。
しかし、どれも個性があって面白い
ものばかりだということは分かりました。