立秋(りっしゅう)
8月7日の午前9時9分から立秋に
なりました。
立秋の期間は8月22日午後11時55分に
次の節「処暑」に変わるまでの間です。
夏至と冬至を「二至」春分と秋分を「二分」
そしてそれぞれの中間に存在する
立春、立夏、立秋、立冬の「四立」
これらを合わせて「八節」と呼びます。
季節を区分する言葉として古くから
我が国において重要な役割を果たして
来ました。
立秋以降の暑さは「残暑」と呼ばれ
挨拶状等では立秋までは「暑中見舞い」
立秋の翌日から「残暑見舞い」になります。
立秋の話はここまでですが、今回は
立秋の「立」立つという言葉に
注目して見たいと思います。
「立つ」という動詞は思っている以上に
色々な場面で使われています。
立秋の立つは、新しい季節が始まること。
他にも
1.ある場所にまっすぐ縦になっていること。
通路に立つ、看板が立つ
2.横になっていたものが起き上がること。
立ち上がる、髪の毛が立つ
3.身を起こしてその場を離れること。
席を立つ、手洗いに立つ
4.決意して事を起こすこと。
選挙に立つ、反対運動に立つ
5. 戸や障子が閉じる こと。
雨戸が立っている家
6.自然界の現象が目立って現れること。
虹が立つ、土用波が立つ
7.ある立場や状況に置かれること。
先頭に立つ、苦境に立つ
8.度合いが強くなって明らかになること。
噂が立つ、人気が立つ、人目に立つ
9.事物が新たに設けられること。
市が立つ、予定が立つ、
10.感情が激する。高ぶること。
腹が立つ、気が立つ
11.技能などが一段と優れていること。
腕の立つ職人、弁が立つ
12.物事が良好に維持されること。
役に立つ、面目が立つ、暮らしが立つ
他にも、泡が立つ、はやり立つ、煮え立つ
思い立つ、などがあります。
まだまだたくさんあるように思われますが
普段当たり前のように使っている「立つ」
という動詞の守備範囲の広さ
二文字の中にある意味の多さに
あらためて驚かされます。