土用のウナギ
土用シリーズ第三段ラストは「ウナギ」
7月24日の丑の日にウナギを食べた人が
いると思います。まだの人は今季土用の
丑の日最後が8月5日(月)ですので
チャンスはまだあります。
ウナギを嫌いな人は少ないと思います。
香ばしく焼かれたウナギは皮まで
美味しく食べられます。
今回はウナギの皮ではなく
ウナギの革、イールスキンと呼ばれている
「ヌタウナギの革」の話です。
厚さ0.5ミリ以下の革をつなぎ合わせて
革製品にします。ペラペラの革ながら
牛革の1.5倍の強度があり、滑らかで
非常に軽く水に強い特性があります。
防水性はありませんが濡れても
乾けばシミが残ることは無いようです。
但し、ほとんどの革製品は染物なので
アルコールや洗剤が付着したり
ずぶ濡れになると色落ちやシミが
残る可能性があるそうです。
日本ではあまり馴染みが無いかもしれませんが
ギリシャ神話では「イールスキンを身につけると
健康運、金運、幸運に恵まれる」という言い伝え
があり、欧米では高級レザーとして人気の高い
皮革素材です。
ただ単に見た目が似ているので「ウナギ」と
名付けられた「ヌタウナギ」
日本人がよく食べるウナギのウナギ目との
類縁関係は遠く、最も原始的な一群に属し
「生きている化石」と呼ばれるグループの
一つです。
韓国旅行のお土産としてイールスキンの
革製品を貰った人もいると思います。
韓国ではヌタウナギは人気の食材で
滋養食として、軽く味付けして丸焼き
にしたり、ぶつ切りにしてコチジャンで
風味付けして炒めて食べたりなどと
広く流通しているそうです。
乱獲などにより韓国国内の漁獲量が
激減している為、日本やアメリカなど
から輸入されるほどの人気食材です。
なので、イールスキンの革製品も
豊富に作られていることになります。
日本でも日本海側の一部地域で
食べられている地域もあるようですが
国内ではほとんど広まっていません。
とは言え、日本では本物のウナギの
人気は値段が高騰しても衰えることは
ありません。
また、「うなぎのぼり」などど
縁起の良い表現に用いられています。
以前に、イーススキンの財布を
使っていた時期があり、キャシャな
見た目に反して、ジーンズの
尻ポケットの圧力や汗にも負けず
長く使っていても角が少し剥げて
来た程度で、軽さと丈夫さは
好印象の革製品です。
チャンスがあったら珍しい革なので
手に取って見るなり
使ってみてください。