目抜き通り(めぬきどおり) | 「七次元カフェTURTLE D」のブログ

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目抜き通り(めぬきどおり)

 

目抜き通りとは、ご存知のように

人通りの多い通り、主要な通り、

繁華街などの意味を持つ言葉で、

賑やかな通りや場所を指す時に使われます。

しかし、その語源を知っている人は

少ないと思います。

前回の「明鏡止水」の武道の流れで言えば

「目抜き通り」の「目抜き」は

もともと日本刀に由来する言葉で

刀の「目貫」(めぬき)が語源です。

日本刀は大きく分けて刃のついている

「刀身」部分と刃がついていない手元に当たる

「中子」(なかご)部分で出来ていますが

中子の金属部分をそのままは握れませんので

柄(つか)を付けさらに柄巻きをして

握りやすくします。

しかし、それだけでは刀身と柄がしっかりと

固定できていないので、刀を振り下ろした時に

柄から刀身が抜けて飛び出してしまいます。

忍者の戦法ならそれもありかと思いますが

尋常な立ち合いではあってはならないことです。

そこで、中子と柄に穴をあけて固定します。

中子部分に開ける穴のことを「目釘穴」

(めくぎあな)と言い、目を貫いて

固定することから「目貫」と呼ばれました。

本来、「目貫」は「目釘」として

刀身と柄を固定する役割でしたが、

刀の中でも一際目立つ金具であることから

近世になると「目釘」と「目貫」は

区別されるようになり、目貫は主に

飾りの目的で取り付けられるようになり、

獅子や虎、龍や家紋などの華やかな

装飾が特徴の金具となりました。

江戸時代には「目立つもの」や

「目立つこと」を「目貫」と

言うようになったそうです。

そして、時を経て

町の中心にあり、華やかで目立つ大通りや

賑やかな通りのことを「目貫」が「目抜き」

に変わり「目抜き通り」になったということです。

 

他にも、刀にまつわる造語が沢山あります。

「相槌を打つ」・「一刀両断」・「押取り刀」

「折り紙付き」・「懐刀(ふところがたな)」

「快刀乱麻を断つ」・「急(刃)場しのぎ」

「首切り」・「鞘(さや)当て」・「しのぎを削る」

「助太刀」・「切羽詰る」・「反りが合わない」

「太刀打ちできない」・「単刀直入」

「地金が出る」・「柄(束・つか)の間」

「付け焼刃」・「鍔(つば)迫り合い」

「伝家の宝刀」・「抜き差しならない」

「抜き打ち」・「身から出た錆」

「元の鞘におさまる」・「焼きが回る」

「焼きを入れる」・「両刀使い」等々

 

刀ではありませんが「槍(やり)」にもあります。

後始末をしない中途半端なことを

「やりっぱなし」と言い「遣りっぱなし」と

書きますが、本来は槍の使い方で、

槍は突くよりもむしろ引く方が大事なことから

突いたままの状態を「槍っ放し」と言い

中途半端な状態を表したそうです。

 

刀にまつわる造語がこんなに有るとは驚きです。

「日本刀」という刀を造る人達、使う人達の

様々な沢山の特別な思い入れが

あったからこそできたのではないでしょうか。

やはり「日本刀」恐るべしです。