水分補給の話
水分補給については四季を通じて
適切に行うことが当たり前に
今ではなっております。
ペットボトルの飲料や水筒を
常時携行している人もいます。
マラソンや他のスポ―つでも
水分の補給はかかせません。
「不適切にもほどがある」という
テレビ番組があります。
主人公が昭和と令和の時代を行き来して
時代の変遷に翻弄させられます。
昭和の時代では教師をしていて
野球部の部長です。
部員の生徒が練習中に水道の蛇口から
水を飲んでいると、主人公が怒鳴ります。
「水を飲んだら、バテルから飲むな!」
そうなんです。
昭和の時代には当たり前の指導でした。
経験された人もいると思いますが
今とは正反対なのです。
スポ根(スポーツ根性)ものの
ドラマや漫画が流行った時代です。
日本だけの悪しき習慣のように
思われているようですが、
そんなことはありません。
昭和35年(1960年)以前には
世界的に見ても
運動時の水分補給に関する科学論文
がほどんど見られないそうです。
1960年頃には、スポーツ科学が
まだ発達しておらず、アメリカをはじめ
多くの国では、指導者の間では
厳しい訓練を乗り越えることで強くなる。
というスポ根論が信じられていました。
防具着用のアメフト選手が10年で
50名近く「熱中症」(今から考えれば)
で死亡したとも言われています。
水分不足の時代から1996年頃からは
水分過剰の時代に入り
水の取り過ぎから、体液が薄まり過ぎて
「低ナトリウム血症」が増えた時代でした。
そんな時代の変遷を経て
現代では「個人単位での細かな管理」が
必要になってきています。
水分補給率には「水分摂取後効率」のよい
飲料を選択する事も含まれます。
「過去に正しいとされた通説」が
まだ蔓延している場合があります。
水分補給には適切な「塩分」の
摂取も必要であり、状況に応じた
塩分濃度と保つことが出来れば
「低・高ナトリウム血症」を
引き起こさないようになります。
「適切な水分摂取は老化の進行を
遅らせることができる」という
話も出てきています。
諸説に惑わされる事なく自分の
その時の状況に合わせた適切な
水分等の補給を心がけてください。