土剋水(どこくすい)から
土剋水とは五行の組み合わせで相手をやっつける
という性質の一つで、土は水の流れをせきとめる
という事から来ています。
五行の「土」は身体の臓器で言えば「胃」を現し
「水」は臓器とは別に「知恵・考える」という
性質を現すことができます。という事で例えば
食べ物をいっぱい食べて「満腹」状態になると
土の「胃」は消化するために働きが強くなります。
働きが強くなった「土」は「水」を剋します。
「満腹」の状態では「頭の働き」が鈍くなる。
という事は誰しもが経験していることと思います。
現代風に考えても脳に行くはずの酸素等を供給する
血流が消化をするために「胃」の方に大量に流れ
脳への供給量が一気に減るから
ということになるのでしょう。
逆に考えると「空腹」の時には「土」働きは
弱くなりますので「頭の働き」は冴えてくる
ということになります。
「空腹になるとイライラして落ち着かない」
というのは単なる気のせいです。
「そんなはずはない」と皆さんは
思われるかもしれませんが、理由は簡単です
小さいころから自分の周りでそんな状態の
大人を多く見てきてしまったことによる
単なる「思いこみ」です。
現実的には世の中に空腹でイライラする人が
多いので医学的にもあれやこれやと理屈を
つけていますが、どうも納得がいきません。
その理由は
空腹時にイライラしていたら「狩り」が
出来ないでしょうという事です。
動物も人間も同じです
狩りをする時には慎重に考えて行動しなければ
成功する見込みはありません。
動物は空腹時には食べ物から得られる
ブドウ糖が不足しています。
狩りをするためにどうするかと言えば
脂肪として蓄えていたものを燃焼させ
エネルギーに変換させて血糖値を上昇させ
獲物にありつくまで強烈な空腹を感じることなく
行動し続けることができるのです。
ですから野生の動物は満腹になっても
消費した脂肪を元に戻すだけなので
決して太ることはありません。
おそらく人間も狩りをしていた時から
そういう体の構造になっていたのではと思います。
空腹は「食べろ」という信号ではなく
狩りをするために「動け」という信号だと思います。
異論・反論はあるかと思います。
なぜ今回このような強引な結論になるような
話をしたかと言えば、ある人の話の中で
「チャンと身体を使える大人がいなくなった」
という言葉を聞いたときに物凄いショックを
覚えたのが始まりです。
小さいころから深く探求するようなことは
ありませんでしたが、体の使い方には
いつも違和感があったような気がします。
日常の生活で特別に困るようなことは
ありませんでしたので、何となくここまで
生きてきていましたが、もしも
本当に「チャンと身体を使える大人がいない」
のであれば、空腹時のイライラのように
人数が多くなればチャンと使えていなくても
それが当たり前の使い方として思い込んで
身体に定着してしまいます。
今までの周りの大人たちを責めるつもりは
全くありませんが、多分というか確実に
「チャンと身体を使えない大人」の一人として
情けないという気持ちと共に、次の世代に
伝えられるものを持っていないことが残念です。
今回は極端な話題になってしまいましたが
何か心に残るものがあれば幸いです。