濡れ衣
濡れ衣とは、無実の罪、根も葉もない噂
「濡れ衣を着せる」
「濡れ衣を着る(着せられる)」
などと刑事ドラマでは定番で使われます。
濡れ衣の語源は何だろうと調べてみました。
濡れ衣が使われ始めたのは平安時代頃で
雨や海水で濡れた衣そのものの意味らしく
諸説ある中で有力なのが
「継母が先妻の娘の美しさを妬み、漁師の
濡れた衣を寝ている娘の枕元に置いた。
それを見た父親が、漁師との関係を誤解し
娘を殺してしまった。」
という何とも切ない昔話説。
イマイチ説得力に欠けます。
陰陽五行で考えてみますと
雨や海水は当然「水」になります。
衣の衣類は草木から出来るので「木」
水木の方角は「北東」
「北東」と言えば「鬼門」
「鬼門」で不運に見舞われることになります。
衣類は「木」ではありますが
甲(きのえ)乙(きのと)の
陰の乙に配当され実際の方角は
「東南」になりますので無理やりの
鬼門こじつけとなってしまいます。
普段何気に使っている言葉の語源
については知らないことの方が多いです。
「濡れ衣」から着物に由来する
言葉を集めてみました。
辻褄(つじつま)が合う
袂を分かつ(たもとをわかつ)
袖の下(そでのした)
袖にする(そでにする)
左前(ひだりまえ)
お裾分け(おすそわけ)
日本語の言葉の由来はそれぞれ
意味があって面白いですね。