処暑(しょしょ)と厄日(やくび)
処暑とは二十四節気の十四番目にあたるもので
今年は8月23日(水)からの節になります。
「処」という文字には「とめる」「とまる」などと
言った意味があり、この時期から次第に暑さが
収まってくるとされていますが
そんな気配は全くない今日この頃です。
また、昔から処暑の頃には
台風がよく来ると言われています。
二十四節気は中国から伝わってきた暦のものですが
日本の気候風土に合わせて長い間に培われてきた
知恵と経験の集約ともいえるもので、生活文化
主に、農作業と照らし合わせた季節の目安として
生まれた日本独自の暦に「雑節」というものがあります。
二十四節気に基づくものではありますが
その雑節の中に、立春を起算日として数えた
「二百十日」と「二百二十日」があります。
更に、雑節ではありませんが「八朔(はっさく)」
というものがあります。
これが農家の「三大厄日」とされてきました。
八朔の「朔」は月始めのことで、
本来は縁起の良い日になるのですが
三大厄日を新暦に当てはめると納得できます。
立春から「二百十日」は9月1日(金)
立春から「二百二十日」は9月11日(月)
八朔(旧暦の八月一日)は9月15日(金)
となります。
9月8日からは白露(はくろ)という処暑の
次の節になります。
以上のように,
9月1日から9月15日までは
まさに台風が多く発生して
日本にかなり高い確率で襲来してくる時期です。
現在では社会全般に甚大な被害をもたらす
台風がやってくることが多くなりました。
「農家の」というよりも「日本の三大厄日」
とした方がよいかもしれません
人間界には、厄除け,厄払いなどで
災難の前後に行うものがありますが
自然界の厄(災害)については
「除け」も「払い」も通じないものが
多く存在します。
「命を守る行動をとってください!」
と頻繁に言われることが多くなりました。
とはいえ、日本独自の暦の考え方が
「雑節」として表現されているのは
忘れ去られてしまいそうで残念な気がします。
せめて、「本節」(ほんせつ)としても
良いのではないかと思います。
「本節」を(ほんぶし)と読んでしまうと
最高級の鰹節と間違えてしまうので
「雑節」としたのかもしれませんが?