時刻と時間
「時」は「時刻」と「時間」、の両方で
表すことができます。
時刻は、時の流れの中の各瞬間、
つまり、一点を示します。
時間は、時刻のある点からある点までの隔たり
つまり、時の経過の長さを示すものです。
時刻は「時の一瞬」、時間は「時の長さ」という事です。
四柱推命では、この二つの性質を使います。
四柱推命の命式を作成するときは「時刻」を使い
運命を鑑定するときには「時間」を使います。
命式を作成する時に本来は生まれた「時刻」を
教えて頂くべきなのに「生まれた時間」を
訪ねておりましたが、誰一人として
「母から初産婦だったので30時間以上の
難産でした」と聞いています。
などと言った回答を得たことはありません。
聞き方を反省するとともに、相談者の
優しい心遣いに感謝いたします。
この場合の時刻とは生年月日時の四柱のことです。
時刻の四柱で出来た命式を
一枚の写真と考えて見てください。
四角(四柱)が映し出された鮮明な写真からは
沢山の情報を得ることが出来ますが、
角が欠けて不鮮明な写真から
得られる情報には、限界や偏りが発生します。
「時間」はこの一枚の写真が動き始めて
動画(運命)になっていくということです。
この動画を見ていくことが
運命を鑑定するということになり、
四柱推命で、生まれた時刻を
重要視するのは、四角の確定した
鮮明な写真からどのような動画になるのか
その情報を得たいためです。
また、時の性質は「光」の性質と似ています。
光は「波」と「粒」、の両方の性質を
持っているそうです。
この波と粒を時の性質に当てはめると
「時間」とは「時の中の期間の長さ」のことで
「時の長さ」と考えると光の性質では「波」になり
「時刻」とは「時の中の一瞬間」のことで
「時の一瞬(一点)」と考えると光の性質では
「粒」になります。
時と光の性質が似ていることから
例えば、光の速度を超える乗り物があれば
時間も超えられ操ることが出来ると考えたのが
タイムマシンということなのでしょう。
「タイムマシンがあれば運命を変えられたかも?」
と考えた人は多いと思います。
時の流れの中で生きているということは
時がない世界では、「運ぶ命」あるいは
「運ばれてしまう命」が存在しないという事は
「死」を意味することになるのかもしません。
光のない世界、いまだに謎の多い
「ブラックホール」と呼ばれているものは
光(秒速30万km)でさえも脱出できない
ほど重力が強いとされる天体らしいです。
急に「なんのこっちゃッ!」
という感じになりましたので
地球で説明します。
地球の表面から重力を振り切って
飛び出して行くためには
「脱出速度」と呼ばれる一定の速度が
必要となります。という事で
地球の重力から脱出するためには
少なくとも秒速11.2kmの速度が必要です。
秒速300,000kmと
秒速 11.2km
では途方もない差があります。
光を閉じ込めてしまう世界では
光は存在せず、時も存在しなくなることから
「生」は意味をなさないのかもしれません。
「時も光もない世界」が
本当にあるのか分かりませんが
幸いにして私たちは「時」も「光」も
ある世界に存在しています。
どちらの世界が良いのかという考えは
時と光のある世界にいるものの
一方的な愚問ということになります。
時と光があれば運命がありそこには
必ず「吉凶」が存在します。
吉凶の波を的確にとらえることは
この世界に存在する私達にしか
出来ないことになるのではないでしょうか。