目処(めど)
目処の意味は
1.めざす所、めあて、目標、物事の見通し
2.針の糸を通す穴(針孔)
めどの語源は諸説あるようですが
その一つに易経があります。
易経の繋辞伝の一節に
「メドギの徳は円にして神 卦の徳は方にして知」
というのがあります。メドギが漢字変換できませんでした。
草冠に老その下に日を書きます。
メドギは筮竹のこと、知は智と同じことから
その解釈は
「筮竹の働きは円のように運動して窮まりなく
神秘なる変化を尽くす。
卦の作用は正方形のように
整然と定まった形を有し智慧明らかである」
という事です。
ここで「円のように」とは陽の徳であり
「正方形のように」とは陰の徳のことです。
易占で使う細い竹製の棒を「筮竹(ぜいちく)」と
いいますが、当初は繋辞伝にもあるように
植物の「メドハギ」の古名「メド」からと
考えられています。
メドハギの茎と使っていたことから
今でも筮竹のことを「メド」とか
「メドギ(メドキ)」と呼んだり
「メド」は「占い」の意味でも用いられました。
占いは将来の指針となるところから「めど」が
「目当て」や目標の意味になったといいます。
また、目処と表記する通り「目指すところ」
或は「指針」の意味から
針の糸を通す穴「めど(針孔)」を狙うところから
といった説もあるようです。
ほとんど意味は同じなのですが
漢字の「目途」は本来「もくと」と読み
「めど」とは読まないそうです。
「目処が立たない」とは
筮竹を立てることが出来ないという事から
「何を占的として占ってよいのかさえ分からない」
というとんでもない状況のことなのかもしれません。