観光(かんこう)
今回は観光です。
観光旅行、観光客、観光バスなどの
観光です。今現在は自粛が続いていて
まだ、行ける場所も限定されていたり、
また観光地や観光業界も
大変苦労されている時だと思います。
ところでこの「観光」普段は特別意味を考えませんが
よくよく考えてみれば不思議な言い回しの言葉です。
光を観るとは一体何を見ることなのでしょうか?
その答えを知るのには、その語源を探ることです。
その語源は「易経」の「風地観」と言う卦の
四番目の爻字の冒頭に「観国之光」と言う一節があり
単純に「国の光を観る」と読みます。
一国の風俗の美を観ることで、その国の君の徳を
最もよく観察できるからであり、輝くばかりに
徳が盛んな国を観ては、その君に仕えることを
願わずにはいられないということです。
ということから、様々な国(それは国内外に限らず)
に行き、その国の光(どの国もその文物文明には
人間がうまくやっていくために利用する環境や
考え出された優れた生活の知恵が生かされた
良いもの)があり、観光旅行とは
その国の良いところを観て学んでくる旅行
ということになりました。
また、国の光を観るとは
賓客を礼をもってもてなすことである
とも「易経」には書いてありますので
まさに「観光」とは
行く人、受け入れる人双方にとって
ふさわしい言葉として使われるようになりました。
待ちわびている多くの人たちに
早く多くの「観光」が実現できるように
なることを祈るばかりです。